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友人にも言えず…15年暮らした愛犬の死から、私はどう立ち直ったか

9/21(土) 8:01配信

現代ビジネス

 人気イラストレーターの松尾たいこさんは愛犬家としても知られています。犬は好きだけれど、自分に自信がないし、自分のやりたいことを口に出せない……実は以前はそんな気持ちで犬を飼うことをあきらめていました。

漫画家が愛犬の余命宣告を突然受けた時の話

 しかし若い頃からの夢を叶えて30歳を超えてからイラストレーターとなり、ジャーナリストの佐々木俊尚さんと結婚し、次第に自信を取り戻していきました。自分が素直でいてもいいんだと、まるでモノクロだった人生に色がつくように元気になっていったのです。そして、長年の夢だった犬も飼い始め、いくらちゃんと名付けました。

 残念ながら、すべての命には限りがあります。いくらちゃんとの突然の別れに直面した松尾さんはどうやって現実を受け入れられるようになったのでしょうか。

昨年夏の悲しい別れ

 犬や猫、ウサギなどペットと暮らす人はたくさんいると思います。
ペットは一緒にいる時間を豊かにしてくれるかけがえのない家族。だけど、どうしても避けられないのが、そのペットとのお別れです。

 昨年の夏、15年一緒に暮らしていた愛犬を亡くしました。高齢でしたが、まだまだ一緒にいられると思っていただけに、突然の死は悲しくて受け入れがたく、立ち直るには時間が必要でした。

 毎日のように書いていたブログで愛犬の死を報告できたのは、亡くなって2ヵ月ほど経ってからのことでした。

犬を飼う自信がなかった

 私は子供の頃から犬が大好きです。

 小学生の頃に我が家にいたのは、狆犬でした。ぺチャッとした鼻がかわいかったのですが、両親が離婚した時に親戚の家にもらわれていきました。
その後、高校生の時から飼っていたのはヨークシャテリア。
以前の記事に書いたように、家にこもって本を読んだり絵を描いたりしている時の唯一の心のよりどころだった犬です。

 実家を出てからも、頭の片隅にはずっと「いつか自分の犬を飼いたい」という思いがありました。でもその頃の「生活を楽しんでいない自分」が犬を飼っている姿を全く想像できず、実現しようとはしませんでした。

 夫と暮らし始めてから、私はようやく日々の生活を楽しめるようになりました。
そうして一緒に出かけるたびに、犬の姿を目で追っては「かわいいねえ」という私に「犬、飼おうよ」と言ってくれたのは夫でした。

 私は子供の頃から「自分の願いは実現しない」「私が我慢すればいい」という考え方が染み付いていたので、夢が実現可能となると、逆にひるんでしまいます。

 夫から「大丈夫だよ。きっと楽しくなるよ」そう言われましたが、不安です。

 だから、まずはネット検索などで、評判のよい動物病院と訓練士さん・安心して預けられるペットホテル・近くのトリミングサロンを探し、偵察までしておきました。こうやって安心材料をたくさん用意したことで、ようやく「犬を飼うこと」を決めることができたのです。

 実は飼いたい犬種は決まっていました。ノーリッチテリアです。
以前観た映画「ドッグ・ショウ!」に登場して、その愛らしさに惹かれました。
それで、ノーリッチテリアのブリーダーさんを探して連絡を取ったところ、今は扱っていないとのこと。「ケアンテリアはどうですか? ちょうど生まれたばかりです」と言われ写真を見せていただくと素朴で愛らしい犬でした。

 ブリーダーさん宅に行き、まだ行き先が決まっていない2匹のうち、弱々しい感じの1匹を連れて帰りました。

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最終更新:9/21(土) 8:01
現代ビジネス

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