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主演女優はテレ東バラエティーから抜てき!? 品川ヒロシ監督最新作「リスタート」制作快調!<インタビュー・前編>

9/21(土) 5:30配信

ザテレビジョン

漫才コンビ「品川庄司」としてテレビや舞台で活躍する一方、映画監督、作家、MVの監督など多彩な才能を発揮している品川祐。

【写真を見る】北海道・下川町で映画「リスタート」撮影中の品川ヒロシ監督。本編の自然あふれる映像美にも期待が高まる

「雨上がり決死隊のトーク番組 アメトーーク!」(テレビ朝日系)の人気企画「どうした!?品川」「ありがとう品川」や、「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)で好評を博した「品川呼ばれま10」などからも分かる通り、業界内外で常にその動向が注目されている品川だが、先ごろ、来春に公開が予定されている監督長編映画第5作「リスタート」の制作を開始。さらに、YouTube公式チャンネルを開設して映像作品を発表したり、ものづくりの仲間を集めるためにオンラインサロンを運営したりと、芸人の枠を越え、“クリエーター・品川ヒロシ”として、ますます精力的な活動を展開している。

ザテレビジョンでは、そんな品川祐の“現在地点”と“未来像”に迫るべく、前・後編の2回にわたるロングインタビューを敢行。

前編のテーマは、ファン待望の品川ヒロシ監督長編映画最新作「リスタート」について。クラウドファンディングで制作費を募っていることでも話題となっているこの映画の制作裏話を、たっぷりと語ってもらった。

■ 「北海道で生まれ育った人が東京で失敗して、北海道に帰ってくる話にしよう」

――品川ヒロシ監督の長編映画の最新作「リスタート」の制作が、いよいよ始動しました。本作は、北海道の下川町を舞台に映画を撮ってみないかと吉本興業から打診されたのがきっかけだそうですが(※吉本興業と北海道上川郡下川町は、2017年にSDGs推進における包括連携協定を結び、下川町をエンタメの力で盛り上げるプロジェクト「下川町株式会社」を発足した)、吉本側から話が来た時点で、ストーリーの構想はあったんでしょうか。

品川祐:いや、流れ的に言うと、まず下川町に行って、そこで2日間シナハン(シナリオハンティング ※ロケ地へ赴き、そこで得た着想を基にシナリオを作る作業)しながら、こういうストーリーにしようと決めていった感じですね。

――これまでの品川監督作品はどれも、アクションが大きな見どころとなっていましたが、今回はアクションシーンのない“青春ストーリー”になるとのこと。このコンセプトも、シナリオハンティングをした上で決まったことなんでしょうか?

品川:そうです。北海道に住んでいる方々って、東京で生まれて東京で育って、東京で働いている人たちが、自分の仕事に一区切りをつけて引っ越してくるっていう、いわゆるセカンドライフを過ごしている方が結構多いらしいんですね。そんな話を聞いているうちに、「じゃあ逆に、北海道で生まれ育った人が東京で失敗して、北海道に帰ってくる話にしよう」って。

■ 下川町は「自分もこういうところで生まれたかったなぁ」と思える町です

――その「北海道に帰ってくる」主人公が女性であるという点も、これまでの品川監督作品からすると、少し意外な気がします。

品川祐:あ、言われてみればそうですね。う~ん、何となくですけど、男の人だと、いい意味でも悪い意味でも必死になって頑張っちゃうから、その分、失敗したらボッキリ心が折れちゃうんじゃないかと思うんですよね。今回は、東京で挫折したヒロインが下川町に帰ってきて、やがて前向きな心を取り戻して再起するというストーリーですけど、もしこれが男だったら、そのまま地元に根を下ろして、例えば林業の仕事を始めたりして、新しい生きがいを見つける…みたいな、全く別の話になったんじゃないかと思います。

――東京で生まれ育った品川さんですが、下川町のような自然に囲まれた“ふるさと”への憧れはあるんでしょうか。

品川:うん、お盆の時期に生まれ故郷に帰ったりだとか、田舎の縁側がある広い実家だとか、そういうのはうらやましいなって思います。子供の頃、親戚のおばちゃんの家へ行くと、そんな感じは多少味わえましたけど。そういう意味で言うと、下川町は、まさに「自分もこういうところで生まれたかったなぁ」と思える町ですよ。

東京で生まれたことへのコンプレックス…って言ったら大げさですけど、東京の出身って寂しいなって思うことも時々あって。道民会とか九州会とか、同郷の出身者のグループってあるじゃないですか。そりゃ北海道で生まれ育った人同士で話したら楽しいだろうけど、東京出身の人間が集まったところで、大して盛り上がらないですから。世田谷出身とか渋谷出身とか、区が一緒でも、まだ弱い(笑)。せめて、同じ中学とか同じ高校とかじゃないとね。

■ アイドルオタクって優しいんだなって、大好きになっちゃいました(笑)

――また今回の映画は、制作費をクラウドファンディングで募るという、品川監督にとって初の試みも行われています。品川さんは以前、ブログに〈クラウドファンディングって、始める前は『お金を集めるってどうなの?』って思う部分もあった〉と書かれていましたが…。

品川祐:何年か前に映画祭で海外へ行った時に、クラウドファンディングというものがあるって教えてもらって、そこで初めて知ったんですけど、そのときは、日本人にはあんまり向いてないんじゃないかなって思ってたんですよ。少なくとも、自分でやろうとは全く思わなかったですね。

――けれど、その後に続けて、〈(クラウドファンディングを)やってみたら、たくさんの『粋じゃん』に巡りあえる〉と書かれています。

品川:映画って、最初に予算が決まって、撮影して、出来上がった作品を公開して、その興行収入でお金を回収していくわけですけど、クラウドファンディングというのは、お客さんが映画を見る前にチケット代を払ってくれるっていうことなんですよ、分かりやすく言うと。しかも、お金と一緒に、応援する気持ちも届けてくれる。これはうれしいですよね。

何年か前から映画を撮り続けてますけど、映画館で会ったお客さんが喜んでくれる姿を見るのが、やっぱり僕は一番うれしいので。クラウドファンディングっていうのは、そういう熱心なファンの人たちと、映画が完成する前に出会うことができる、というか。

この間も、まさにライブのシーンの撮影で、クラウドファンディングを通じて集まってくれた方たちがエキストラをやってくれたんですけど、異常に盛り上がりましたからね。本当に「みんな、粋じゃん」って思いました(笑)。

――品川さんの新作映画を早く見たい、応援したいという人たちの熱が伝わってきたわけですね。

品川:あのシーンは、それだけじゃなくて。ヒロインが所属してるアイドルグループのライブのシーンだったんで、アイドル役の子たちのファンがいっぱい来てくれたんです。

──「アイドル役の子たち」というのは、品川庄司がMCを務める「MIRAI系アイドルTV」(TOKYO MXほか)にも出演している今野優月さんや渚カオリさんですね。

品川:そうです。彼女たちのファンの熱気が、ものすごくて。アイドルオタクって優しいんだなって、大好きになっちゃいました(笑)。

――先日撮影を終えたばかりとのことですが、なんでも撮影期間はわずか8日間だったそうですね。スケジュールに対する戸惑いはありましたか?

品川:とにかく「この日に撮らないとアウト」っていうシーンの連続で。「リハ(リハーサル)なしで(カメラを)回しちゃおう」とか、「今、何時? じゃあこれも撮っちゃおうか」みたいなことばっかり言ってました(笑)。でも、それが逆に、作品のパワーになってるんじゃないかなと。そのへんの勢いみたいなものは、ちゃんと画(え)の中に落とし込めている気はします。

■ Twitterでフォロワーとケンカしたり(笑)。EMILYって、面白い子だなぁって

――先ほど名前が出た今野優月さんや渚カオリさんだけでなく、今回の映画は、キャスティングにも注目が集まっています。中でも話題を呼んでいるのが、主演のEMILYさん。男女デュオのHONEBONE(ホネボーン)のボーカリストで、本格的な演技は今作が初めてだそうですね。

品川祐:シンガーソングライターを目指して上京した後、アイドルになって、人気ミュージシャンの男と仲良くなるんだけど、それを週刊誌にスクープされて、それが原因でファンのストーカーから暴力を振るわれて、ボロボロになって下川町に帰ってくる――というストーリーを考え付いた時点で既に、「ギターが弾けて演技がうまい女優さん、いないかな」って言ってたんですよ。実際、知り合いのキャスティングプロデューサーにも頼んでたし、自分でもYouTubeを見て探したりもしてて。

そんなときに、気晴らしにテレビをつけて、何の気なしに「家、ついて行ってイイですか?」(テレビ東京系)を見てたら、そこに出てきたのがEMILYだったんです。突然アドリブで歌いだしたり、スタッフに文句を言ったり(笑)、なんか面白い子だなぁって思ったんですね。で、Twitterを見たら、「見るんじゃねえ!」とか言って、フォロワーの人とケンカしたりしてて(笑)。しかも、本業の歌が素晴らしかったんですよ。YouTubeにもいっぱいMVが上がってて、それがまたかっこよくて。

――出演のオファーは、品川さんが直接交渉されたとか。

品川:Twitterで「HONEBONE カッコいい」ってつぶやいたら、EMILYがエゴサーチしてたみたいで、すぐに反応してくれて。それがきっかけでDMでやりとりするようになったんですけど、ある日、直球で「女優に興味あります?」って送ったんですね。そしたら「興味あります」って返ってきたんで、「じゃあ、今度の僕の映画、お願いします」って。まさか主演だとは思ってなかったみたいで、びっくりしてましたけど(笑)。

それからHONEBONE のCDを全部聞いて、EMILYのブログとかTwitterを見て、彼女のキャラクターを僕なりに理解した上で、脚本を練り直していきました。

──彼女のために当て書きしたわけですか?

品川:というか、ストーリーラインがあって、その上での当て書き、という感じかな。出来上がった脚本をEMILYに送ったら、「これは私だ」って思ってくれたみたいで。脚本に関しては今のところ、手応えはありますね。

■ 西野亮廣は西野亮廣役がうまかったです(笑)

――ヒロインのストーカーを演じる、かもめんたるの岩崎う大さんなど、ほかの出演者にも期待が高まります。

品川祐:う大はよかったですね~。でも、う大だけじゃなく、今回は役者さん全員よかったですよ、お世辞抜きに。無名の役者さんとか、「MIRAI系アイドルTV」の子たちみたいに、芝居経験がないような子も多いんですけど、この映画出演がきっかけで、今後いろんなところからオファーが来るようになるんじゃないかっていうくらい、みんな素晴らしかったです。

――キングコングの西野亮廣さんは、西野さん本人の役で出演されるそうですが。

品川:西野は西野役がうまかったです(笑)。「西野は西野をやらせたら日本一だね」って本人に言ったら、「西野ですから!」ってツッコまれましたけど(笑)、でも実は、本人を演じるのってすごく難しいんですよ。カメラの前でいつも通りに自然体でしゃべるなんて、普通はなかなかできませんから。…ってこれ、半分イジってるんだけど(笑)。

――西野さんは、この映画のクラウドファンディングにも協力されているそうですね。

品川:そうなんですよ、クラウドファンディングについて、いろいろと基本的なことを教えてくれたり、「こういうリターンがいいですよ」って具体的なアドバイスをもらったり。それで、西野だけに向けて「キングコング西野さん専用リターン『10万円で品川監督の半日を自由に使える権』」っていうのを作ったんですけど(笑)、彼はそれもすぐに買ってくれて。西野自身のSNSでもずいぶん宣伝してくれましたし、僕がクラウドファンディングを始めたっていうこと自体、西野を通じて知った人は多いんじゃないかと思います。

※インタビュー後編へつづく(ザテレビジョン)

最終更新:9/21(土) 5:30
ザテレビジョン

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