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中小企業が「やる気のある優秀な社員」に期待しすぎてはいけない理由

9/21(土) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

● やる気のある社員をどう伸ばすか

 企業には程度の差こそあれ、「やる気のある社員」と「やる気のない社員」がいます。特に人手不足の今の時代、やる気のある社員をどうやってうまく育てていくか、やる気のない社員のやる気をどう引き出すかは、経営者や上司にとって重要な課題です。

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 やる気のある社員をかわいく思い、将来の幹部として育てるためにも、いろいろな仕事を経験させようと目をかける経営者は少なくないでしょう。また、中小企業には人材が十分にいませんから、やる気のある社員に仕事を任せたくなる気持ちも分かります。しかし、それには注意が必要です。

 経営者に必要なのは、その人の「実力」を見極めることです。

 やる気のある人に、相応の仕事をしてもらうことは、悪いことではありません。しかし、仕事はやる気と実力の両方があってこそうまくいくもの。その仕事が実力とかけ離れていては、どう頑張っても結果は出ません。

 やる気がある社員は「できます」「頑張ります」とアピールすることも多いので経営者や上司は仕事を任せてみるのですが、仕事のレベルが高すぎて、実力が十分でない場合は、完遂できないということにもなりかねません。結局、上司や周囲の人がかなりの部分をカバーする羽目になってしまいます。

 本人にとっても、経験にはなりますが、場合によってはつぶれてしまうことにもなりかねません。辞めてしまうこともあります。それでは本人のためにもならないし、周囲も迷惑します。経営者や上司は部下の実力を見極めて、任せられると判断できたら、実力相応の仕事、状況によっては少し高いレベルの仕事を与えて、さらに実力を伸ばしてもらうことが大切です。

 つまり、レベルの高すぎる仕事を与えないということです。このあたりの見極めはとても難しいのですが、重要なポイントです。

● 優秀な社員に「期待しすぎるな」

 やる気があって、とても優秀な社員がいる。となれば、その人の能力を十分に伸ばし、将来の経営人材になってもらいたい!と社長は考えるでしょう。しかし、中小企業をたくさん見てきた経験から、私がアドバイスするのは、「期待をするのはいいけれど、期待しすぎないようにしてください」ということです。

 どうしても、大企業に比べると、中小企業に優秀な人は少ないのが現実です。優秀な上にやる気のある人は、さらに少ない。だからそういう人がいると、経営者はその人に仕事を集中させすぎてしまうのです。結果、辞めていった優秀な人を何人も私は知っています。

 経営者には「期待しているからこそ」という思いがあるのですが、期待しすぎて仕事をやらせすぎると本人の能力を大きく超えてしまうこともあります。ついていけなくなるのです。また、能力的にはこなせる内容でも、時間的に過重労働にもなることもあります。他の社員との仕事量の格差が大きくなっていることに気づき、「この会社で懸命に働いているのは自分だけ」と思うようになる社員もいるでしょう。

 優秀な社員には期待しても、「期待しすぎ」は禁物です。

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最終更新:9/21(土) 6:01
ダイヤモンド・オンライン

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