ここから本文です

少年野球「上手な選手からつぶれていく」現象は一体なぜ起こるのか

9/21(土) 7:00配信

デイリー新潮

「今の時代、子どもたちは、どっぷり野球漬けになるか、いっさい野球に触れないままか、ふたつにひとつなんですよね(笑)」――。

 少年野球をテーマに取材する中で、ある人から聞いた言葉である。

 今は公園でボール遊びが禁じられている時代である。野球めいた遊びをみんなでやって、その中から本格的に進む子がいたような、昭和の流れはもう望めないようだ。

 野球をするにはまずチームに入る! そこで野球にすべてを捧げ、世間の常識から少し(いや、かなり? )離れた世界で厳しい鍛練を積む。こうしてできあがるのが野球漬けの少年たち……ということだろう。

 バックナンバーはこちら https://www.dailyshincho.jp/spe/iketani/

 ***

少年野球の課題とは

「少年野球のチームに入るためにはある意味、覚悟が必要になってしまいました」

 首都大学野球連盟1部リーグの筑波大学硬式野球部監督の川村卓さんは、「少年野球の課題って何でしょう」と尋ねる筆者にまずそうに語るのだった。

 野球部の指導のみならず、野球を科学的に捉える「野球研究室」を率いる川村さんは、 “パパコーチ”風情が会えるはずもない人である。だが少年野球に向けた提言もしていることもあり、今回取材に応じてもらったのだった。

 少年野球の子どもは土日を練習・試合に費やし、他の習いごとやスポーツとの掛け持ちは至難である。親はお茶当番や各種催事の手伝いのような“しきたり”に順応しないといけない。覚悟なしに入った筆者からすると、「そんなことまでやるんですか?」と感じるしきたりも少なくない。

「野球の入り口に高いハードルがあって、さらに『勝つためにはこうしないと』という理屈で、それぞれのチームの“原則”が増えている気がします。そこに疑問を感じます」(川村さん)

 サッカーのように魅力あるスポーツが普及してきている以上、覚悟をもって少年野球に入る家庭が減っても、まったく不思議はない。この野球人口減少に関わる問題はいずれ考えてみたい。

 さて、取材ではまず、川村さんが考えている、野球の「段階的な指導」について聞いてみた。

1/4ページ

最終更新:9/21(土) 7:00
デイリー新潮

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事