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インテルに漂う“大旋風”を巻き起こす予感。各ポジションが充実、イカルディ売却などもプラスに【欧州主要クラブ補強診断(6)】

9/22(日) 10:20配信

フットボールチャンネル

 2019/20シーズンは、夏の移籍市場が終了した。この夏も各チームで様々な移籍があったが、それぞれ主要クラブの動きはどうだったのだろうか。今回はインテルの補強を読み解く。(文:編集部)

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●コンテ招聘で積極補強

 昨季のインテルはユベントス、ナポリ、アタランタに次ぐ4位でリーグ戦をフィニッシュし、なんとか今季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得する結果になった。とはいえ、シーズン途中に主将交代があったりとピッチ内外でクラブが揺れた一年であったことは間違いなく、やや不完全燃焼感は残った。

 迎えた2019/20シーズン、インテルは思い切りの良い変革に踏み切った。2季連続でクラブにCL出場権をもたらしたルチアーノ・スパレッティ監督を解任し、昨季途中からインテルのサッカー部門CEOに迎えられたジュゼッペ・マロッタ氏は、ユベントス時代にリーグ優勝などをともに経験した盟友のアントニオ・コンテを新監督として招聘したのである。ユベントス、チェルシー、そしてイタリア代表でも指揮を執った名将の新指揮官就任は、それだけでサポーターの期待感を高ぶらせた。

 しかし、当然ながらインテルが大きく動いたのは新監督招聘だけではない。今夏の選手補強も、かなり積極的であった。コンテ監督が求めるスタイルにマッチする選手を的確に獲得したのである。

 アトレティコ・マドリーからは、DFディエゴ・ゴディンをフリーでチームに加えた。決して年齢は若くないものの、経験値は豊富でこれまで数多くの大舞台に挑んできた百戦錬磨の闘将だ。9年間在籍したアトレティコでは不動の存在として活躍していたが、恐らくはインテルでも最終ラインの要となることだろう。

 また、最終ラインにはDFダウベルトとトレードという形でDFクリスティアン・ビラーギが、パルマからはDFアレッサンドロ・パストーニが加入。前者はイタリア代表戦士で国内でも屈指の力を持つレフティーで、後者も確かなポテンシャルを秘める期待の逸材だ。ともにレギュラーとなるかどうかは微妙なところだが、ベンチにいるだけでも頼もしい存在であることは間違いない。

 中盤にはサッスオーロからMFステファノ・センシ、カリアリからMFニコロ・バレッラが新戦力としてチームに加わった。両者ともに著しい成長を見せている注目株であり、今後のアッズーリを背負っていくほどの存在だ。コンテ監督のスタイルに合致するのはもちろんのこと、今後の更なる成長にも期待できるなどインテルにとっては申し分ない補強となった。

 そしてインテルは、ピッチ外での問題が多くクラブにとって悩みの種となっていたFWマウロ・イカルディをレンタルという形ではあるがパリ・サンジェルマンに放出。コンテ監督も売却を示唆していたため、これもチームにとっては大きい。さらにコンテ監督のプランに入っていなかったFWイバン・ペリシッチも放出。この辺りの潔さも評価できる。

 もちろん、その穴埋めもインテルは的確に行った。マンチェスター・ユナイテッドからFWロメル・ルカク、FWアレクシス・サンチェスを獲得したのである。両者ともにユナイテッドでは評価を上げることができなかったものの、力はある。彼らもイタリアの地での挽回に燃えているはずだ。

 と、こうしてインテルの今夏の動きを振り返ってみても、各ポジションに充実な戦力を揃えることに成功していると考えていいだろう。ユベントスにも十分対抗できるチームであり、今季のセリエAで大旋風を巻き起こしてもおかしくはない。CLでもしっかり戦っていけるはずだ。

●補強・総合力診断

IN
DF クリスティアン・ビラーギ(フィオレンティーナ/期限付き移籍)
DF ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリー)
DF アレッサンドロ・バストーニ(パルマ)
DF フェデリコ・ディマルコ(パルマ/期限付き移籍期間満了)
MF ニコロ・バレッラ(カリアリ/期限付き移籍)
MF ステファノ・センシ(サッスオーロ/期限付き移籍)
MF マッテオ・ポリターノ(期限付き移籍期間満了→完全移籍)
MF ヴァレンティノ・ラザノ(ヘルタ・ベルリン)
MF ルシアン・アグメ(FCソショー)
FW ロメル・ルカク(マンチェスター・ユナイテッド)
FW アレクシス・サンチェス(マンチェスター・ユナイテッド/期限付き移籍)
FW ヤン・カラモー(ボルドー/期限付き移籍)
FW ゲオルゲ・プスカシュ(パレルモ/期限付き移籍)
FW セバスティアーノ・エスポージト(インテルU-19/昇格)

OUT
GK ラファエレ・ディ・ジェンナーロ(カタンザーロ)
DF クリスティアン・アンサルディ(トリノ/期限付き移籍期間満了→完全移籍)
DF ミランダ(江蘇蘇寧)
DF ダウベルト(フィオレンティーナ/期限付き移籍)
DF セドリック・ソアレス(サウサンプトン/期限付き移籍期間満了)
DF シメ・ヴルサリコ(アトレティコ・マドリー/期限付き移籍期間満了)
DF ジーニョ・ヴァンヒュースデン(スタンダール・リエージュ/期限付き移籍期間満了→完全移籍)
MF ジョアン・マリオ(ロコモティフ・モスクワ/期限付き移籍)
MF ラジャ・ナインゴラン(カリアリ/期限付き移籍)
FW イバン・ペリシッチ(バイエルン・ミュンヘン/期限付き移籍)
FW ヤン・カラモー(パルマ/期限付き移籍)
FW マウロ・イカルディ(パリ・サンジェルマン/期限付き移籍)
FW ゲオルゲ・プスカシュ(レディング)

補強評価:A

 バレッラ、センシ、ルカクらコンテ監督が求めた選手を的確に補強。各ポジションに充実した戦力を揃えることに成功しており、昨季よりも期待が持てるチームとなった。リーグ戦、国内カップ戦、CLを戦う上で選手層の厚さも重要となってくるが、そうした点もひとまず問題ないだろう。イカルディやナインゴランなどの売却も無事に完遂。満足いく夏となったはずだ。

総合評価:B

 各ポジションに穴のない陣容が完成し、リーグ戦ではスクデット獲得、CLでも最低ベスト8入りは狙えると言ってもいいだろう。ただ、CLグループリーグ第1節のスラヴィア・プラハ戦でも見受けられた通り、格下相手にチャンスを作りながらも点が取れないという昨季からの課題は未だ残っている印象。この辺りの改善、そしてコンテ・スタイルの早めの浸透が今季の運命を占うことになるはずだ。

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最終更新:9/22(日) 10:20
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