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中東で戦争を検討するトランプの異常な実情

9/22(日) 11:41配信

エスクァイア

 「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を掲げるドナルド・トランプ氏は2019年9月15日(米国時間)に、米国のイランとの戦争について「準備は整っており、サウジアラビアの判断を待っている」とツイートしました。これは決して誇張ではありません。トランプ氏は2019年9月16日、「サウジアラビアの原油施設が攻撃された。我々は犯人の目星をつけており、これには根拠もある。確認ができ次第、攻撃の準備は整っている。ただし現在は、この攻撃の黒幕が何者と考えられ、どのような条件下で我々が事を進めるべきか、サウジアラビアからの連絡を待ってる」と、ツイートしています。 
 
 米国は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子からの連絡を待っている段階です。サルマン皇太子と言えば、批判的なジャーナリストを玉砕するような男です。また、米国製の武器を使って、イエメンでの人道的悲劇の長期化に加担している政権を率いているのもサルマン皇太子であり、トランプ氏の保有するホテルで「たまたま」大金を費やしていたのがその政権です。そんなサルマン皇太子が米国にゴーサインを出せば、私たちはイランへの爆撃を開始するというわけです。なんという「アメリカ・ファースト」でしょう。

 トランプ氏が「血に飢えた戦争屋」こと国家安全保障問題担当大統領補佐官のジョン・ボルトン氏を解任したことは、皆さん覚えているでしょうか? この解任の理由は、「トランプ氏は不介入主義者であり、同盟国の利益に米国の利益を従わせるつもりはないため」と話したからでした。結局分かったことは、現在の米政権は、「単にNATOの民主主義諸国との同盟関係に緊張をもたらそうとしているだけだ」ということです。米国は近年、トランプ氏の懐を潤わすような取引を持ちかける、数々の権威主義国家と強い絆を築いてきました。このような「泥棒政治」の是非について、私たちは自問する必要があります。 
 
 「ニューヨーク・タイムズ」紙は、サウジアラビアの原油施設攻撃の黒幕がイランだったのかは、まだはっきりしていないと報じています。イランが支援するイエメンの反政府武装組織であるフーシ派(この地域の支配をめぐるサウジアラビアとイランの代理戦争を担う片方の派閥)は犯行声明を出しましたが、米当局はこの組織に今回のような攻撃を単独で実行する能力があるかについて、懐疑的な見方をしています。いずれにしてもトランプ氏が声を上げ、行動を起こす前にわざわざ事実確認を待つかどうかは誰にも予想できません。

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最終更新:9/22(日) 11:41
エスクァイア

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