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欅坂46 平手友梨奈「角を曲がる」で表現された葛藤と解放 過渡期迎えるグループとのリンクを考察

9/22(日) 12:58配信

リアルサウンド

 欅坂46が、平手友梨奈のソロ曲「角を曲がる」のMVを公開。SNSを中心に大きな反響が起きている。

 「角を曲がる」は2018年9月公開の平手が映画初出演、初主演を務めた『響 -HIBIKI-』の主題歌。これまでライブでの披露はおろか、音源化もされていなかった楽曲だ。しかし、9月19日東京ドームで開催された『夏の全国アリーナツアー2019』追加公演のダブルアンコールにて、突如「角を曲がる」を披露。その翌日、YouTubeチャンネルにMVが公開された。

 作曲をナスカ、編曲をthe Thirdという「エキセントリック」で知られるコンビが手がけた「角を曲がる」には、MV監督に『響 -HIBIKI-』の月川翔監督、振付には『2017 FNS歌謡祭 第1夜』(フジテレビ系)で平井堅「ノンフィクション」でコラボレーションした際に振付を担当したCRE8BOYがついた。平手のコンテンポラリーダンスで構成されたMVは、公式リリースによれば「苦悩しながら生きる葛藤」が描かれている。イントロからAメロに入る瞬間、にこやかな笑みを浮かべていた平手が顔を両手で覆い真顔になる場面(約20秒)や『響 -HIBIKI-』の中で平手演じる響が校舎から飛び降りるシーンを連想させる場面(約34秒)、〈らしさって 一体何?〉という大サビの歌詞でもう一人の自分と対峙する場面(2分28秒)と印象的な多くのカットが存在し、ネット上ではMVを巡る考察合戦が勃発している状態だ。

 しかし、その考察のほとんどが推測の域を出ないものばかり。一つ、「角を曲がる」のメッセージを追う手がかりとして、『響 -HIBIKI-』のホームページに主題歌について月川翔監督のコメントがある。

「15才の鮎喰響と現在の平手友梨奈が重なり合ったような歌詞。いくつもの騒動を経てなお角をひとつ曲がっただけ、という鑑賞後感を支え、響と出会った人々の人生の転機にも思いを馳せられるエンディング曲になりました」

 さらに、月川翔監督は終演後に「角を曲がりましたね」ともツイートしている。デビューから3年5カ月で欅坂46が辿り着いた東京ドームという節目。9thシングルでの初の選抜制導入。これをキャプテンの菅井友香は「欅坂46が太く強くなるために必要な乗り越えなきゃいけないこと」と話していたが、常にグループのセンターに立ってきた平手もまた自分自身を超えるために苦悩し葛藤してきた。欅坂46、メンバー一人ひとり、そして平手にとってもターニングポイントであった東京ドームという場所で最後に「角を曲がる」が披露されることによって、グループが次の未来へと歩みを進めていくイメージは大きくなる。もし、これがアンコールの「不協和音」と逆であったならば、印象も違っただろう。

 あまりにも考察が加速し見失ってしまいそうになるが、「角を曲がる」の素晴らしい部分は、平手のダンスパフォーマンスと表情の機微だ。ステージの上で軽やかに舞い、大人からの支配に抵抗し、柔和な笑顔で笑えば、鬼気迫る表情へと変わっていく。『響 -HIBIKI-』公開から1年。鮎喰響の曲でありながら、改めて現在の平手友梨奈を映し出したのが「角を曲がる」という楽曲だ。

渡辺彰浩

最終更新:9/22(日) 12:58
リアルサウンド

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