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猫が甲状腺機能亢進症と診断されたけど元気そうなのはなぜ?獣医師が解説します

9/22(日) 9:30配信

ねこのきもち WEB MAGAZINE

ねこの病気、そこが知りたい!~「甲状腺機能亢進症」~

『ねこのきもち』本誌で毎号連載中の「ねこの病気、そこが知りたい!」。実際に愛猫が病気になった飼い主さんが治療中に「知りたかったこと」について、獣医師の重本 仁先生が教えてくれます。今回はシニアに多い甲状腺機能亢進症についてです。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される「甲状腺機能亢進症」

「甲状腺機能亢進症」は、甲状腺によるホルモン分泌が過剰になる病気のこと。甲状腺はのどの軟骨の下あたりにあり、新陳代謝を促進するホルモンを分泌しています。そのため、分泌が過剰になると、エネルギー消費が高まり、ほかの臓器にも負担が。腎不全などの合併症を起こすこともあります。
発症の原因として、さまざまな化学物質やカーテンなどに使われる住宅用難燃剤などを疑う論文もありますが、はっきりとはわかっていません。
初期症状として、嘔吐や下痢のほか、食欲があるのに痩せる、などの様子が見られます。また、目がギラギラしたり、走り回ったりと、一見活発なので飼い主さんは「元気」と感じ、受診が遅れがちな病気といえます。
いち早く気付くには血液検査を受けることが必須。かかりやすいのはシニア猫なので、10才くらいになったら、年に1回を目安に受けて、早期発見を目指すことが大切です。

ある猫の検査結果

「甲状腺機能亢進症」は一般の血液検査の項目に入っておらず、オプションで受けることがほとんど。T4(上段)のほか、FT4(下段)というホルモン値を調べるとより正確に。

甲状腺機能亢進症でこんな体験をしました

愛猫が15才になったくらいの頃、ダーッダーッと駆け回るなど、テンションが異様に高くなったほか、瞳孔が開きっぱなしでつねに黒目がちだったので、気にはなっていました。あるとき友人が病気の可能性があることを教えてくれて受診。検査を受けたら、「甲状腺機能亢進症」と診断されました。
---東京都 M・Sさん 桃太郎くん(オス・享年18才)

「甲状腺機能亢進症」であることがわかったとき、すでに腎不全を患っていました。そのため、愛猫が駆け回ったりしている様子にはむしろ「元気でよかった!」と喜んでいたくらいだったのです。
獣医さんと相談し、腎不全の治療を優先することに。そのまま亡くなってしまったので、「甲状腺機能亢進症」の治療はしなかったのですが、検査代は1万3000円くらいかかり、高かった印象が残っています。元気だった頃は、目の異常もなく、顔も体もふっくらしていたのが、瞳孔が開いたままで黒目がちに。顔も体も痩せてしまったそう。

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最終更新:9/22(日) 9:30
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