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サウジ石油施設攻撃で判った爆撃用ドローンの破壊力

9/22(日) 6:00配信

JBpress

 9月14日未明に、サウジアラムコ(国営石油会社)のアブカイクとクライスの施設計19カ所が爆撃され、サウジアラビアはパニックに陥った。この事件は、日本では「よくある政情不安の中東の一事件」として、簡単に報じられた。だが私は、もしかしたら歴史に残る「大事」になるかもしれないと、心底懸念している。

9月18日、サウジ政府が公開した、アラムコの石油施設の攻撃に使用された翼を持った自爆型のドローンの残骸

■ 「米国かサウジがイランを攻撃してきたら全面戦争しかない」

 事件直後、イランがバックアップするイエメンのフーシ派が犯行声明を発表した。ところが、サウジアラビア国防省は9月18日、イランの巡航ミサイル7機とドローン18機による犯行だったと主張。急遽、サウジアラビアを訪問したマイク・ポンペオ米国務長官も同日、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談後、「イランの犯行」と断定した。

 これに対し19日、イランのジャバド・ザリフ外相は、米CNNに出演し、「事件には一切加担していない」と完全否定。「アメリカかサウジアラビアがイランを攻撃した場合は、全面戦争となる他はない」と警告した。私もインタビュー番組を見たが、ザリフ外相は流暢な英語で、まるで「ラストサムライ」を髣髴させる凄みを利かせた語り口だった。

 私がこの事件で注視したのは、果たしてイランの犯行か、そうではないかという部分ではない。それとはまったく異なる二つのことである。

■ 1万5000ドルの兵器が最新鋭パトリオットの防空網をやすやすと突破した事実

 第一は、「真犯人」さえ分からない弱小の武器によって、今年年末に日本からバトンタッチされてG20(主要国・地域)の議長国になるような国家を揺るがすことが可能になったという事実である。

 CNNを見ていたら、専門家の解説で、1万5000ドルくらいあれば、あの程度のドローン兵器は作れてしまうと言っていた。

 2017年5月、就任して4カ月後、トランプ大統領は初の外遊先に、サウジアラビアを選んだ。それは同国が、2カ国間の武器売買契約としては史上最高額の計1100億ドルもの武器を、アメリカに発注してくれたからだ。ムハンマド皇太子とがっちり握手を交わしたトランプ大統領は、「アメリカはサウジアラビアと共にある」と、得意満面で述べた。

 これによって、サウジアラビアは88基のパトリオット・ミサイルを配備した。うち52基が最新型だった。

 ところが、わずか1万5000ドルの武器が、1100億ドルの備えをする国を、いとも簡単に突き破ってしまったのである。これこそまさに、人類の戦争史に残る「兵器革命」ではないか。しかも、「真犯人」がどこの国の誰かも知れない「匿名性」を保っているので、攻撃する側としては、報復されるリスクも減らせる。

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最終更新:10/5(土) 7:15
JBpress

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