ここから本文です

歯ぎしりから歯を守る 健康保険が利くスプリント療法

9/24(火) 7:47配信

NIKKEI STYLE

歯ぎしりや食いしばりにより歯が折れてしまうことが、最近、歯を失う原因として注目されている。3回目は、歯ぎしりから歯を守る「スプリント療法」と、歯の根っこが折れても歯を残せる「接着治療」を紹介する。

◇  ◇  ◇

歯を失わないためには、力のダメージから歯を守ることが大事となる。歯ぎしりには「スプリント療法」が効果的だ。歯科医院で自分の歯型に合った歯ぎしり用スプリントを作ってもらおう。睡眠中に装着すると歯にかかる過剰な力を和らげ、歯の摩耗や欠損、破折を防いでくれる。「歯ぎしり自体を治すことはできないが、装着して2、3週間ほどは歯ぎしりが減るはず」と昭和大学歯学部歯科補綴学講座の馬場一美教授は説明する。

それでも、もし歯が折れてしまったら……。歯茎より上の歯冠部なら修理できるが、歯根が折れると通常は抜歯になる。そんな中、歯を抜かずに残す治療法として注目されているのが「接着治療」だ。

「スーパーボンド」と呼ばれる接着性レジンを使って割れた部分を修復し、金属ではなく、グラスファイバー製の支柱を入れて土台にする。歯根が折れても数カ月以内なら抜かずに残せる可能性が高いという。「スーパーボンドには優れた接着性があり、歯周組織の治癒促進や感染予防の効果もある」と眞坂歯科医院の眞坂信夫会長は話す。

こまめにケアしているのに、神経を取った歯がグラつきだした、急に痛みや腫れが出てきたという場合は、歯根破折を起こしている可能性がある。「気づいたら早く受診してほしい」と眞坂会長は訴える。

◇  ◇  ◇

■接着治療が可能なクリニック

抜歯をすると入れ歯やブリッジ、インプラントなどが必要になるため、できるだけ歯は残したい。歯根破折した歯を残す接着治療を行っている歯科医院はまだ多くないが、こちらのウェブサイト()から調べることができる。

馬場一美教授昭和大学歯学部(東京都大田区)歯科補綴学講座。東京医科歯科大学歯学卒業、同大学院修了。同大学歯学部講師などを経て、2007年から昭和大学歯学部歯科補綴学講座教授。同大学歯科病院病院長、日本補綴歯科学会副理事長なども務める。ブラキシズムに詳しい。

眞坂信夫会長眞坂歯科医院(東京都世田谷区)。東京歯科大学卒業、同大学院修了。1970年に開業。30年以上前から歯根破折した歯を残す接着治療に取り組む。接着治療の第一人者。できるだけ歯を抜かない、神経を取らない治療を標榜する。日本接着歯学会を創設。

(ライター 佐田節子、構成 堀田恵美)

[日経ヘルス2019年8月号の記事を再構成]

最終更新:9/24(火) 7:47
NIKKEI STYLE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事