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「落ち込みやすい人」と「あまり落ち込まない人」は何が違うのか 落ち込まない人になれる?

9/24(火) 8:10配信

オトナンサー

 怒られたとき、失敗したとき、家族や友達とけんかをしたとき…さまざまな理由で「落ち込む」経験は誰しもあるものです。そうした出来事があったとき、「落ち込みやすい人」と「ほとんど落ち込まない人」がいますが、ネット上ではその違いについて、「発想パターンが違うのでは」「完璧主義なのかな」「落ち込むとなかなか立ち直れない」「落ち込まない人になりたいけど難しい」などの声や体験談があります。

「落ち込みやすい」性質と上手に向き合っていくためのコツについて、心理カウンセラーの小日向るり子さんに聞きました。

思春期までの教育が影響

Q.そもそも「落ち込む」とは、心理学的にどのような状態のことでしょうか。

小日向さん「『落ち込む』という状態は、自分にとって不快を感じたり、不利益を受けたりするといった『ネガティブなストレスが加わった際に陥る一過性の憂鬱(ゆううつ)な感情』のことをいいます」

Q.落ち込みやすい性質は、どのように形成されるのでしょうか。

小日向さん「その人に特有の認知、行動、感情などの在り方のことを『パーソナリティー』といいます。パーソナリティーが個人の性格、価値観、倫理観などを形づくる概念となりますが、これは生まれつき持った『気質』と、成育歴の中で形成された『思考の癖』が絡み合って形成されます。つまり、『落ち込みやすい』という性質も含めて、その人のパーソナリティーです。

従って、一様にこれが原因というものはありませんが、自我が形成される思春期までの主たる教育者(親や教師)からの教育は、後天的な性格形成に大きな影響を与えるといえるでしょう。例えば、ダメ出しが多い教育を受けて育った場合、自己肯定感情が低く成長することが多く、社会に出て上司などから叱責されると、『ああ、やっぱり自分はダメ人間なんだ』と深く落ち込みがちです。また逆に、褒められてばかりで叱責を知らずに育った場合、少しの叱責でひどく落ち込む性格になりやすいです。

つまり、一般社会の通念と照らし合わせて『過度な』教育を受けると、社会に出た際、刺激に対して過剰に反応する性格形成につながりやすく、それは『落ち込む』ということにおいても例外ではありません」

Q.落ち込みやすい人/落ち込みにくい人には、それぞれどのような特徴がみられるのでしょうか。

小日向さん「人生にうれしいことや楽しいことしか起こらない人は一人もいないので、落ち込むことは万人に生じる感情です。その際に『落ち込みやすい人』と『落ち込みにくい人』を分けるのは、起こった出来事ではなく、それをその人が『どう受け止めるか』という認知の仕方の違いです。

例えば、上司から叱責を受ければ誰でも落ち込みますが、その際に『次はミスしないぞ。付箋に書いて机に貼っておこう』などとポジティブに受け止めるのか、『自分には無理だ。この会社は向いていないから辞めたい』などとネガティブに受け止めるのか、ということです。また、こうした受け止め方だけでなく、落ち込んだ後のリカバリー方法を持っているか否かということも、落ち込みの深さを分けるポイントとなります」

Q.「落ち込みやすいこと」のメリットとデメリットとは。

小日向さん「人は基本的に変化を恐れる生き物です。つまり、自分にとって不都合な感情がなければ、そこにとどまってしまうのです。不快な思いをするからこそ反省し、次はそうした思いをしないように学習し、その結果、成長するのです。そうした意味では、『落ち込みやすい』という性格は、成長へのきっかけをたくさん持つことができるというメリットがあります。

一方で、落ち込んだ状態からはい上がるにはエネルギーを要するため、落ち込みを頻繁に繰り返したり、深いところまで落ちてしまったりすると疲弊してしまいます。このような状態になると、うつ病などの精神疾患にかかりやすくなるというデメリットがあります」

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最終更新:9/24(火) 20:25
オトナンサー

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