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戦国家臣団に見る「乱世で生き残る」ための3つのポイント

9/25(水) 12:07配信

PHP Online 衆知(歴史街道)

強い組織に必要なものとは何か――。

現在発売中の月刊誌「歴史街道」10月号では、「戦国家臣団・負けない組織の条件」と題して、武田家臣団、織田家臣団、北条五代などを例に挙げつつ、組織のあり方に迫っている。特集内で、小和田哲男氏が「負けない組織」の条件として5つのポイントを挙げているが、ここではそのうちの3つについて紹介しよう。

小和田哲男(静岡大学名誉教授)
昭和19年(1944)、静岡市生まれ。昭和47年(1972)、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は日本中世史、特に戦国時代史。著書に『家訓で読む戦国』『今川義元─自分の力量を以て国の法度を申付く』『戦国武将の実力─111人の通信簿』など、近著に『明智光秀・秀満』がある。

毛利家の「厳しい掟」

戦国時代には、数多くの大名家が存在した。そうした中で、領土を広げたり、精強を謳われたりした軍団を見てみると、「負けない組織」の条件として、いくつかのポイントが挙げられる。

その一点目は、「軍律の厳しさ」である。

戦国大名は、合戦に勝つため、組織的な軍事行動をする必要から、軍律を定めた軍法書とか軍法掟などと称される文書を残している。そして、強さを発揮した戦国大名のそれを見ていくと、かなり厳しいことが書いてあることがわかる。

 たとえば、中国地方の覇者となった毛利元就とその息子・隆元は、「大将の下知に従わなくて、抜け駆けして敵を討ち取ったとしても、それは功績にはならない」という内容の軍法を定めている。

戦国の世に生きる者であれば、手柄を立てたいものだ。しかし、みなが手柄を求めるあまり抜け駆けをすれば、組織的な戦いができなくなってしまう。

その一方で毛利父子は、「踏みとどまって戦うべきところを退いた者は、被官放つ事」、つまり退いたらクビにするとも定めている。

抜け駆けを禁じ、一方で、逃げることも禁じる……。これは一見、非常に厳しい内容だ。しかしいざ戦となれば、数千から数万の兵を統率しなければならない。

それだけの大人数がまとまりを保ち、組織的な戦闘をするには、厳しい軍律を欠くことはできなかったのである。

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最終更新:9/25(水) 12:07
PHP Online 衆知(歴史街道)

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