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改正入管法施行から半年…「特定技能」雇用契約8つの注意点

2019/10/4(金) 7:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本記事は、2019年入管法改正で創設された在留資格「特定技能」において、特定技能所属機関が特定技能外国人との特定技能雇用契約締結時に注意すべき事項について、Q&A形式で平易に説明します。※わが国の人手不足解消の一手として政府が打ち出した「特定技能」という新しい在留資格。企業は外国人を雇用する際に、必ずその知識が必要となります。ここでは、外国人雇用や外国人就労の支援を専門としている行政書士・社会保険労務士の井出誠氏が解説します。

報酬額は、日本人が従事する場合と同等以上に

改正入管法が施行されて半年が経過しました。登録支援機関や特定技能試験も少しずつ整備され、特定技能もいよいよ本格的に動き出してきた印象です。

多くの企業が、「特定技能」での外国人雇用に関心を寄せるなか、特定技能雇用契約に関する質問を多くいただきます。ここでは、企業が特定技能外国人を受け入れる際に結ぶ雇用契約について、8つの確認事項を見ていきたいと思います。

 確認事項(1) 

労働時間は通常の労働者の所定労働時間と同等ですか?

特定技能外国人の所定労働時間が、特定技能所属機関に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同等である必要があります。

特定技能外国人は、フルタイムでの業務に従事することが想定されていますので、比較対象となる「通常の労働者」とは、パートタイマーやアルバイト従業員のことではなく、その会社で働くフルタイムの一般労働者の事を指します。フルタイム社員に適用される就業規則において規定されている所定労働時間が例えば週40時間であれば、特定技能外国人の所定労働時間も40時間ということになります。

 確認事項(2) 

日本人と同等以上の報酬額を設定していますか?

特定技能外国人に対する報酬が、日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上である必要があります。

特定技能外国人に対する報酬の額については、外国人であるという理由で不当に低くなることがあってはなりません。同等程度の技能等を有する者であれば、日本人であろうが外国人であろうが、国籍に関係なく同水準の報酬を支払う必要があります。地方出入国在留管理局への在留諸申請の際、「特定技能外国人の報酬に関する説明書(参考様式第1-4)」を提出することになりますが、ここで申請人に対する報酬が、日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上であることを説明します。

比較対象となる日本人がいる場合には、その方の職務内容・責任の程度・経験年数等を勘案し、報酬額が申請人と同等である旨を説明することになります。比較対象となる日本人がいない場合には、賃金規定等から判断することになります。ちなみに報酬体系に関しては、月給制に限定されているわけではなく、時給制でも問題ありません。

 確認事項(3) 

一時帰国を希望した際は必要な有給休暇を取得させますか?

特定技能外国人から一時帰国の申し出があった場合、必要な有給休暇を取得させる必要があります。

労働基準法第39条には、「労働者の雇入れ日から6か月継続し、全労働日の8割以上の日数を出勤した労働者に対して、継続し又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない」という有給休暇の規定があります。特定技能外国人に対しても当然に労働基準法等、日本の労働法令が適用になりますので、特定技能所属機関は、特定技能外国人から有給休暇の申し出があった場合、有給休暇を与える必要があります。

また、特定技能においては、通常の有給休暇だけにとどまらず、特定技能外国人から一時帰国の申し出があった場合は、必要な有給又は無給休暇を取得させることを「雇用条件書」で定める必要があるのです。どういうことかというと、例えば、10日の有給休暇をすべて使ってしまった特定技能外国人が、一時帰国のための休暇を取得したいと申し出があった場合、追加的な有給休暇の取得や無給休暇を取得することができるよう配慮しなければならないのです。そしてもう一つ、特定技能外国人の家族が『短期滞在』で来日した場合は、家族と過ごす時間を確保するため、有給休暇を取得することができるよう配慮しなければならないともされています。

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最終更新:2019/10/4(金) 7:00
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