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練馬と板橋がまさかの勝ち組!? 2040年、東京・不動産投資市場

10/4(金) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

東京の人口のピークは2030年だが…

二つの地域を分析していこう。まずは人口増加率(図表2)。東京特別区の平均3.7%増に対し、板橋区は4.9%増だが、練馬区は0.8%増と、微増にとどまっている。現在、東京の人口増加のトレンドは、千代田区(24.0%増)、中央区(15.0%増)、港区(18.6%増)の3区が中心であり、そこから距離のある練馬区の人口増加率は鈍いと推測される。

世帯数と単身者世帯率(図表3)を見ると、板橋区は東京特別区平均と近しいが、練馬区は単身者世帯率が平均よりも10%近く低い。練馬区は緑の多い住環境から、子育てしやすいエリアとして知られており、家族層からの支持が結果として表れたと考えられる。

住宅事情を見ていく。空き家率(図表4)は、板橋区が東京特別区平均を上回り、練馬区は大きく下回っている。住居の建築年の分布(図表5)を見てみると、板橋区のほうが築年数の古い住居が多い。近年宅地化が進んだ練馬区のほうが、築浅の物件が多く、空室率を下げる要因になっていると考えられる。

賃貸物件における家賃の分布(図表6)を見てみよう。板橋区も練馬区も、6万~8万円がボリュームゾーンだが、練馬区では10~15万円という価格帯のボリュームも大きい。前出の通り、練馬区は家族層からの支持があり、その表れだと推測される。

不動産経営のトレンドは単身者狙いという流れがあるが、練馬区ではファミリー物件への投資も、ひとつの選択肢になってくるだろう。

駅周辺に絞って分析していこう。まず人口や世帯について(図表7)。両駅周辺とも、1世帯あたりの人数は2人を下回り、単身者ニーズの高いエリアだといえる。どちらの駅でも共通しているのが、アクセスの良さ。西武池袋線、東武東上線で「池袋」に10分程度で行けるほか、東京メトロ有楽町線、副都心線を利用すれば、都心方面や、新宿・渋谷方面にも乗り換えなしでアクセスできる。通勤・通学の利便性を重視する単身者にとって、大変都合のいいエリアなのだ。

さらに、直近の中古マンションの取引状況から、駅周辺の不動産マーケットの状況を見てみよう(図表8)。2駅を比べると、「練馬」のほうが平米単価は高いという結果になった。これは「練馬」は区行政の中心地であり、このことが不動産価値を高める傾向にあるからだと推測される。とはいえ、両地域とも都心と比べて取引価格はリーズナブルである。

将来人口推移(図表9、10)を見ていこう。東京特別区の人口は2030年、13,882,538人でピークアウトしていくが、練馬区と板橋区は2040年にピークを迎える。平均と比較して10年も遅い。東京都心以外で不動産投資を考えるなら、両区は有力な選択肢になるだろう。

 ◆まとめ 

今後、東京特別区では、勝ち組/負け組が鮮明になると推測される。将来人口の推移(図表11)を見てみよう。2015年を100としたとき、2040年の人口が110を超えるものを朱色、100~110までのものを黄色、100を切り人口減少が見込まれるものを青色で記した。やはり山手線内に駅を有したり、開発著しい沿岸部を有したりする区は、高い人口増加が見込まれる朱色に分類される。そこに練馬区も入り、安定的な人口増加が見込まれるなかの最上位に板橋区が登場する。両区とも、東京における勝ち組といえるだろう。

なぜ、両区が顕著な人口増加が見込まれているのか。その要因に考えられるのが、交通の利便性と不動産価格だ。

「練馬」と「成増」に代表されるように、都心方面はもちろん、池袋、新宿、渋谷という3つの繁華街に一本でアクセスできるエリアは都内でも希少だ。しかもこの地域の賃貸価格は比較的安価であり、居住地を選ぶ際、憧れなどを抜きにして、現実的な視点で候補になりやすい。今後、都内でも安定した賃貸需要が見込める練馬区、板橋区は、不動産投資の有力な候補地になりそうだ。

GGO編集部

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最終更新:10/4(金) 19:27
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