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多発する「観光公害」に打つ手はあるか 総量規制と誘導対策だけでは非現実的

10/5(土) 6:00配信

デイリー新潮

 大勢の観光客が引き起こす騒音、ゴミの放置、無断撮影などの行為によって、地域住民の生活環境、観光地の景観などが破壊される「観光公害」。昨年10月、最も外国人観光客が多いといわれる京都の「錦市場」では、ゴミのポイ捨てなどのマナー違反があまりに酷いということで、市場の名物であった食べ歩きが禁止にもなった。京都では以前から問題視されていたが、ここ最近、被害は北海道をはじめ日本全国におよんでいるという。

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 日本政府観光局(JNTO)によると、2018年の訪日外国人旅行者数は約3119万2千人。前年から約250万人も増えていて、「2020年の東京オリンピック、パラリンピックまでに4千万人」という政府目標にも到達しそうな勢いだ。

 インバウンドの増加は観光地にとって、さらなる売り上げアップが期待できるため、いいことずくめに思える。しかし一部の地域では、地元住民の許容範囲を超えて生活環境や景観が悪化するなど、観光産業の負の側面が年々あらわになってきている。

 もっとも、観光公害という言葉は最近になって生まれたわけではなく、1960年代にまでさかのぼる。公益財団法人「日本交通公社」観光地域研究部主任研究員の後藤健太郎氏によれば、

「国民全体の所得が上がり、旅行需要が高まった高度経済成長期には、すでに観光産業の弊害が現れ始め、観光客増加にともなうゴミの路上投棄、マイカーの急増による交通渋滞などが発生し、住環境が悪化しました。当時から観光公害はあったのですが、意味合いが時代を経るごとに大きく変わり、外国人観光客数の急増加にともなって、様々な問題が起きてきています」

北海道の田舎町もアジア人だらけ

 たとえば、大阪の繁華街・梅田近くにある大阪市北区の中崎地区では、昔の下町感が残っていて、外国人に人気が集まっている。

 その一方で、地元住民は、自宅を無断で撮影されたり、ゴミを放置されたりするなど、頭を悩まされているという。

 しかし、まだまだこれは序の口。たとえば、北海道のど真ん中に位置する人口約1万人の美瑛町。年間200万人以上の外国人観光客が訪れる自然豊かな田舎町だ。なぜ人気を集めているのかといえば、この町には、小麦やジャガイモ、豆類などの色鮮やかな美しい畑が連なっている“パッチワークの丘”という観光名所があるからだ。

 が、近年、特にアジアからの観光客が大勢押し寄せ、道路上で三脚を立てて、車の通行も気にせずに撮影したり、立ち入り禁止の私有地の畑に勝手に入ったりするなどのマナー違反がたびたび横行しているという。

 地元農家の人たちは、観光客たちにそのたびに注意するものの、言語の壁もあり、十分な対策になっていないようだ。

 京都、大阪、北海道のほかにも、住民の120倍もの観光客が訪れる古都・鎌倉や、近年“小江戸”と称され人気を集めている埼玉県・川越市など、観光公害に悩まされている街は年々増えており、何らかの対策が必要なのは間違いない。

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最終更新:10/5(土) 6:00
デイリー新潮

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