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【試乗】ベントレー ベンテイガV8は乗せられても乗りこなしても至福の時間を味わえる

10/9(水) 18:30配信

Webモーターマガジン

熟練工の技が光る極上のインテリア

なにしろ2000万円オーバーである。特別な時間を与えて欲しくなるのは当然だ。運転する時にはやはり、ちょっとした緊張感が常につきまとうことだろう。それでもベントレー ベンテイガV8には、ハンドルを握り続けたくなる、ドライバーズカーとしての類い稀な資質が宿っている。もちろん、リアシートで寛いでもいい。(Motor Magazine 2019年11月号より)

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いつの頃からか、ベントレーのドライバーズシートに腰掛けると心のさざ波がすっと静まり、我が家に帰ってきたかのような安らぎを味わえるようになった。誤解のないように申し上げれば、どう控えめにいってもベントレーは私に分不相応なクルマだ。

それでも、何度かハンドルを握って初期の緊張感が解けると、キャビンで過ごす時間の快適さに次第に心を奪われるようになった。それは、クルマと乗る者の間に起きる、一種の共鳴現象のようなものかもしれない。

本誌の読者にはいまさらいうまでもないだろうが、ベントレーのキャビンは最上級のウッドとレザーに囲まれた世界である。もちろん、オーダー次第でカーボンコンポジットに代表されるハイテク素材を用いることもできるが、いずれにしてもこれ以上ないぜいたくな材料をもちいてインテリアは作り上げられている。

いや、素材だけではない。私は何度もクルー工場を訪れてその生産過程を見学したことがあるが、そこで行われているのはベルトコンベア式の流れ作業とは別次元の、高度な技を持った職人たちが1台1台のクルマをていねいに作り上げる仕事ぶりであった。

その様子は、自動車工場というよりも自動車工房といったほうが相応しい。ここで費やされる手間ひまを考えれば、最上級プレミアムカーをやや上回る程度に過ぎないベントレーの価格がむしろ割安に思えるはずだ(私にはとうてい手が出ないけれど・・・)。 

しかも、最高の素材と人手をかけて作り上げられたインテリアは、鼻持ちならない贅沢至上主義ではなく、なぜかわれわれを温かく迎え入れる安らぎの雰囲気を醸し出している。これがベントレーのなんとも不思議な点といえる。

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最終更新:10/9(水) 18:30
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