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アシュリー・グラハムに次ぐモデルは誰? “プラスサイズ”から、美の多様性を考える。【セレブ美容探偵】

10/10(木) 21:31配信

VOGUE JAPAN

先日各都市で開催されたファッションウィークでは、史上最多のプラスサイズモデルが登場。ボディタイプ、そして美しさの多様性が重要視されているけど、その視点は本当にファッション業界に広がっているのか。そこで、セレブウォッチャー・さかいもゆるが、真のダイバーシティについて考えてみた。

美の多様性が声高に叫ばれるようになって、久しい。去年11月にトランスジェンダー・モデルのショーへの起用の可能性を否定した「ヴィクトリアズ・シークレット」が、社会から猛バッシングを受けた事件は、その象徴的出来事だと言えるだろう。そんな背景を受けたこともあってか、先日開催された2020SSのファッションウィークでは、ニューヨークでは史上最多となる、68名のプラスサイズモデルがランウェイに登場したそう。

さらに、「ヴィクトリアズ・シークレット」では「ブルーベラ」と新たにコラボしたランジェリーコレクションの広告キャンペーンに、ようやくトランスジェンダーモデルのモンロー・バーグドルフを起用。続いて、今度はブランド初となる、サイズ14のプラスサイズモデルを抜擢したことがニュースになっている。

一見、モデルの体型のダイバーシティ化が進んでいるように見える。だけどファッションウィークのランウェイを歩いた68人のプラスサイズモデルのうち、41人が「トミー・ヒルフィガー」、「クロマット」、「クリスチャン・シリアーノ」の3つのブランドに登場し、あとは「ケイト・スペード」、「タダシ・ショージ」などのブランドに少数が起用されただけ。さらに言えば、ニューヨーク以外の都市での積極的起用は見られなかった。私の独断だが、これには、アメリカという国が人口的に、最もプラスサイズの消費者が多いというようなことも関係しているのかもしれない。

そして、今季はプラスサイズモデルの先駆けであるアシュリー・グラハムが妊娠中だったことで、現在プラスサイズモデル界に、彼女に続くようなスター的存在が不在だという問題も浮き彫りになった。アシュリーは自分に対して“プラスサイズモデル”という呼称を使用することを「時代遅れで、分断を生じるから」という理由で拒否し、撮影した写真での自分の体型を加工することも禁じている。彼女をスターダムに押し上げたのが、“プラスサイズ”をウリに初のカバーガールに起用した、「スポーツ・イラストレイテッド」誌だったにも関わらず。

彼女の意見は正しい。“プラスサイズ”だから起用される、のではなく、彼女がひとりの美しく魅力的な女性だから選ばれる。それが本来のダイバーシティのあり方だと思うし、そうでないと、今度は痩せた体型のモデルが「痩せすぎだ!」と叩かれるような本末転倒な事態が起きることになる。それが“サイズ”による分断。そもそも、美しさをカテゴライズしていること自体が、ダイバーシティとは程遠いのかもしれない。

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最終更新:10/10(木) 21:31
VOGUE JAPAN

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