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米中対立激化、香港デモの影響で不安定な展開に…

10/10(木) 6:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

三井住友DSアセットマネジメント株式会社が、アジアリサーチセンターのレポートを基に、2019年9月のアジアマーケットと見通しについて解説します。※本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するマーケットレポートを転載したものです。

2019年9月マーケットの振り返り

【株式】まちまち、【通貨】横ばい、【債券利回り】上昇(価格下落)

【株式市場】米中協議にらみ前半上昇、後半下落

9月のアジア株式市場はまちまちの動きとなった。月前半は米中協議の再開・関税実施時期の延期に加え、香港の逃亡条例案撤回等で楽観ムードが高まり上昇したが、月後半は米中関係の先行き不透明感が再度高まり、総じて下落に転じた。世界的な金利引き下げの動きは株式市場にプラスに働いたが、その方向性は広く予想されたものでもあり、相場を大きく押し上げるには力不足だった。インドでは9月20日に法人税減税が発表され、企業収益改善期待から2日間で約8%急上昇した。韓国はテクノロジーセクター中心に見直し買いが入った。一方、アセアン市場では利下げが進んだが、織り込み済みと捉えられ、総じて上値の重い展開となった。【通貨(対米ドル)】前半上昇、後半下落でほぼ横ばい

アジア通貨は米ドルに対して月前半に上昇、後半に下落という展開を辿った。結果的に月間を通して緩やかなアジア通貨高となったが、その幅は小さく、小動きだった。【債券(国債)市場】利回り低下に歯止め

過度の景気悲観論が後退したこともあり、国債利回りの低下に歯止めがかかった。インドでは、法人税減税が発表され、景気持ち直しの観測と財政規律の低下懸念から利回りは上昇に転じた。一方、利下げ観測の強いインドネシアでは外国人投資家が国債購入を進めた模様で、利回りは小幅ながら低下した。

中国<金融市場動向>

米中協議の行方をにらみつつ横ばい推移

【株式市場】業績見通し引き下げも悪材料は織り込み済み

引き続き米中協議の進展度合いに注目が集まる。中国建国70周年にあたる10月1日の国慶節後、また10月10-11日に予定される米中閣僚級協議での米中要人の発言が相場の地合いに影響を及ぼしそうだ。一方で「米中協議の早期妥結は望みがたく、そのため景気センチメントの改善も当面見込みにくい」というのがコンセンサスになりつつあり、企業業績予想も当面引き下げ基調(左中段グラフ)が続くことは相場に一定程度織り込まれていると判断する。株価バリュエーションも中立水準にあり、当面は方向感の乏しい相場展開が続きそうだ。

不透明感の強い環境ではあるが、一方で相場の底割れもないだろう。金融緩和で景気の落ち込みを防ごうとする各国の姿勢が顕著になっており、中国当局も、米中協議の不調・長期化を見据えて景気支援策を打ち出しているためだ。

中長期的に見れば、中国の産業高度化に伴う「質の高い経済発展」が株式市場の上昇につながるという見方に変更はない。

【為替・債券(国債)市場】人民元安は一服

米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げにもかかわらず米ドルが強含み傾向にあり、中国景気の下振れ懸念も根強いため、人民元への下落圧力が続いている。しかし中国当局は人民元の基準レートをほぼ前日水準に設定、人民元の対米ドル市場レートは取引レンジ内に収まっている。中国政府は2019年の成長率目標(6.0-6.5%)の達成に自信を示しており、一段の元安が進むことは予想しない。

10年国債利回りについては、米中協議に対する不透明感から、反転、3%台に上昇しているが、当面景気が持ち直す可能性は低く、レンジ内横ばいの動きとなろう。

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最終更新:10/10(木) 6:00
幻冬舎ゴールドオンライン

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