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相手を動かす会話の真髄「命令ではなく“アドバイスを求める”」

10/11(金) 11:01配信

女性自身

私たちの悩みは対人関係に尽きています。相手が自分から、こちらの思うとおりに動いてくれれば、ストレスからは解放されることに。それは“伝え方”しだい!

「なぜあの人は私の言うことを聞いてくれないのか、どうして私のことをわかってくれないんだろう。そうやきもきした経験は誰にでもあるでしょう。ですが『科学的に人の心を動かす伝え方』を駆使すると、驚くほど人間関係がスムーズになり、誰からも好かれるようになるんです」

そう話すのは、これまで600人以上の起業家を育成してきたビジネスコンサルタントの星渉さん。認知心理学や脳科学の知識に基づくビジネスコンサルティングの手法が話題となり、国内だけでなく海外でも講演を行い、今、注目を集めている。著書の『神トーーク「伝え方しだい」で人生は思い通り』(KADOKAWA)は発売1カ月で5万部を突破した。

「どんな人間関係でも大事なのは、相手に与える『安心感』と『自己重要感』です。私たち人間は、感情で動く生き物。どんなに論理的に正しいことを言われても、感情が同意しなければ受け入れることができません」(星さん・以下同)

そのためには、多くの人が「満たしたいと思っている感情」を満たしてあげる必要がある。

「私たちの感情は、本能的な欲求と密接につながっています。アメリカの心理学者のマズローによれば、その欲求は5つ。生命維持のための『生理的欲求』、体と心の安全を守りたい『安全の欲求』、他者と関わりたい『所属と愛の欲求』、他者から価値を認められたい『承認欲求』、能力を発揮して創造的な活動をしたい『自己実現の欲求』です。このうち、『安全の欲求』と『所属と愛の欲求』は安心感、『承認欲求』は、自己重要感という感情で満たすことができます」

星さんが考案する会話術は、どのタイミングでどんな伝え方をすれば、相手にこの2つの感情を与えられるのかを、科学的な根拠に基づきマニュアル化したものだ。

それでは、人に何かしてもらいたいとき、相手の自己重要感を満たしつつ伝えるにはどうすればいいのだろうか?

「直接、要求を伝えたり、命令をしないことです。何かしてもらいたいときは、自分が何をすべきか相手自身に決めてもらうのです。人間は、人から言われたことよりも、自分でこうするべきだと考えたことのほうを優先して行動に移す性質を持っているからです」

その方法が、相手に「アドバイスを求める」ことだ。指示したい内容について、相手に「この場合はどうしたらいいと思いますか? 教えてください」と尋ねると、相手は自分が頼りにされていると感じ、自己重要感が満たされる。さらに、自分が答えた内容についての責任感が生まれ、その後の行動も積極的になるのだ。

「アドバイスを求めたところ、こちらの意図と違う答えが返ってきた場合は『それもいいね』と肯定したうえで、ヒントを盛り込みながら次の質問で再度、誘導しましょう。相手の意見を否定することだけは絶対に避けましょう」

アドバイスを求める会話術は、目上の相手とのコミュニケーションにも効果絶大。年長者はプライドが高いことが多いので、自己重要感を傷つけないことがさらに大事になってくる。

また、相手が男性の場合は、子どもでも自己重要感が満たされるコミュニケーションを心がけたい。

「息子さんに話しかけるとき、親のタイミングで声をかけていませんか? 息子さんの都合を無視して話しかける=自己重要感を傷つけていることになり、コミュニケーションが円滑に進まなくなります」

ある反抗期の息子を持つ家庭では、こんなやり取りで家庭内での会話がスムーズになったという。

母「今、話しても大丈夫?」

息子「今はだめ」

母「話しかけていいタイミングになったら教えて」

息子「1時間後ね」

(1時間後)

母「1時間たったけど、話しても大丈夫?」

息子「いいよ」

ここで注目したいのは、息子に尋ねて「1時間後」と、自ら指定させたところ。前述のとおり、人は自分が答えた内容について責任感が生まれる。この場合も「1時間後」という言葉が守られ、無事に親子の会話ができるようになった。

「家族だとつい感情的になり、それが原因で夫婦ゲンカや親子ゲンカに発展しがちです。しかし、理性を働かせ、会話を工夫すればいらぬケンカは避けられます。この会話術を実践するにあたり、なぜ自分がそれをするのか、一度理由を明確にしてみましょう。『家で自分が快適に過ごすため』などメリットをはっきりさせれば、感情的になりがちな場面でも冷静な対応ができるようになります」

最終更新:10/11(金) 11:01
女性自身

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