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アマゾン「偽ブランド品」販売の責任はないのか

10/11(金) 5:05配信

東洋経済オンライン

 「はい、富士市役所です」

 インターネット通販大手のアマゾンにバッグを出品している販売業者に電話したところ、なぜか静岡県の富士市役所につながった。見間違いやかけ間違いではない。販売業者の連絡先として記載されているのが、市役所の番号そのものなのだ。

【写真】アマゾンでは偽ブランド品が多数販売されている

 この業者が販売している商品の中には、どう見ても「ルイ・ヴィトン」としか思えないマークが入ったショルダーバッグがある。値段は1万7600円。決して安くはないが、本物のルイ・ヴィトンの10分の1以下である。

■本物とうたわなくても商標権侵害の可能性

 アマゾンには別の高級ブランドそっくりのロゴが入った商品も出品されている。本物と比べると98%安い商品もある。どれも「本物」とは明記しておらず、「ノーブランド品」など、むしろ偽物であることを匂わせている。

 消費者をだますわけではない、とでも言いたいようだ。しかし、たとえ本物とうたってなくても、これらは「偽ブランド品」として商標権侵害に問われる可能性が高い。商標登録されたブランドロゴが入った商品を販売している時点で、商標権侵害が成立するためだ。

 この業者が出店しているのは、アマゾンのマーケットプレイスと呼ぶインターネット上の場所貸しサービスだ。アマゾンは自社で商品を仕入れて販売する小売り業者でありながら、多くの事業者をマーケットプレイスに集めている。アマゾンは、こうした事業者に対しネット上の店舗や決済サービスに加え、アマゾンの倉庫で商品を保管し、配送を代行するサービスなども提供している。

 冒頭のルイ・ヴィトン風バッグは、アマゾン内の広告で宣伝されている。実際に購入して信頼できる機関に鑑定を依頼すると、販売基準外と判定された。いわゆる「偽物」との結果だ。

 このような販売業者は氷山の一角でしかない。ほかにもブランドに似せた、安価な商品を扱う業者はアマゾン上で多数見つかる。冒頭のように、アマゾンに掲載されている電話番号に電話しても、その多くが使用されていない電話で、20件かけて、つながったのは3件。そのうち実際に業者が出たのは1件だけだった。

■アマゾンに偽ブランド販売の責任はないのか

 この業者もまた、ルイ・ヴィトンに似たロゴを使用したバック2つを1万6000円前後で販売している。電話口の男性に「偽物なら法律違反なのでは」と指摘すると、「類似品であり、違法ではない」と主張し、「近くで見ると正直安っぽいですよ」と悪びれる様子もない。

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最終更新:10/11(金) 16:29
東洋経済オンライン

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