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日本の理系(エンジニア)は文系(コンサルタント)に搾取されている

10/11(金) 7:31配信

デイリー新潮

 ITテクノロジーへの適応が官民挙げて叫ばれるなか、エンジニアという職業はなぜか日本では人気がいまひとつだ。人気企業ランキングでは理系でもコンサルティングファームが上位を占めるのはなぜなのか、東京大学最年少の准教授で、『AI救国論』の著者であるテクノロジストの大澤昇平氏に聞いてみた。

「IT業界に多少くわしい方なら、『IT土方』という言葉を聞いたことがあると思います。要するに、口を動かす文系コンサルタントが立場も報酬も上で、実際に手を動かしてITシステムを構築する理系エンジニアが、単純労働者のような立場に置かれる状況を指しています。なぜ、こうした状況が生まれるのでしょうか。

 ここには、発注側のIT音痴という問題があります。

 日本では、ユーザーとなる会社は、NECやNTTなどシステムインテグレーターに、自社のITシステム開発を『丸投げ』します。ユーザー側にITテクノロジーをきちんと理解できる管理職がほとんどいないため、ユーザーとの折衝やプロジェクト管理にあたるコンサルタントにお金が集中します。その結果、タイトな日程をクリアしながら作業にあたるエンジニアの多くが、取り換えのきくコモディティ(専門性の低い商品)化してしまうわけです。

 アメリカにもシステムインテグレーターはありますが、日本のような『丸投げ』はまず見られません。ユーザー側にもテクノロジーを理解してビジネス活用できる管理職がいて、システムインテグレーターに外注するのは必要なパッケージに限定して、細かいカスタマイズは社内で内製化することが多いからです。

 もともと年功序列でなく、雇用流動性の高いアメリカでは、日本のように新卒採用から叩き上げるより、優秀なエンジニアを外部から高給で抱えこもうとします。そのため、エンジニアの75%がユーザー企業やプラットフォーマーに分布しているのに対して、日本では75%がシステムインテグレーターに所属するという逆の構造になっています」

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最終更新:10/11(金) 16:59
デイリー新潮

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