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西澤健太は新人記録を塗り替える?新エースを突き動かすエスパルス愛。

10/11(金) 11:01配信

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 今季加入したばかりのルーキーの勢いが止まらない。

 J1清水エスパルスのMF西澤健太が、ルーキーイヤーのクラブ最多8得点(2006年のMF藤本淳吾/現J2京都サンガ)まであと1点に迫っている。

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 リーグ戦第26節、第27節では2試合連続で2得点を挙げ、第28節終了時ではエースFWドウグラスの12得点に次ぐ7得点を挙げている。何より周囲を驚かせるのは、得点を決めた5試合のうち4試合で決勝点を挙げていること。勝負強さを発揮する男はチームのニューヒーローとして存在感を高めている。

筑波大を経由した「Uターン」選手。

 地元静岡市出身の西澤はユースまでエスパルスの下部組織で育ち、その後、筑波大に進学した。大学では早々にレギュラーポジションを勝ち取り、2年生では自身が決勝で得点した「全日本大学選手権」で優勝。3年生ではアシスト王として関東大学リーグ優勝にも貢献し、ユースから大学を経由した初めての「Uターン」選手として、4年ぶりにオレンジ色のユニフォームに袖を通した。

 「開幕戦から試合に出続ける」

 存在感を見せた大学時代の勢いで、西澤はプロでも一気に花開くキャリアを思い描いていた。だが、序盤戦は理想とはかけ離れた状況に置かれていた。戦術理解度や守備力など、5月まで指揮を執っていたヨンソン前監督の西澤に対する評価は低く、リーグ戦ではベンチ入りすらままならず、ターンオーバーで戦うルヴァン杯でもベンチ入りするのがやっと。多くの出場機会は巡ってこなかった。

 それでも西澤は腐らずに練習に力を入れた。

 「課題は理解していたし、早く克服したかった。焦りはあったけど毎日の積み重ねが大事だから、何があっても前を向いて取り組もう」

「自分もあのピッチに早く立ちたい」

 前向きな姿勢を維持できる理由もあった。

 高校卒業時、ユースの同期だったFW北川航也(現SKラピード・ウィーン/オーストリア)、MF宮本航汰(現J2FC岐阜)、DF水谷拓磨の3選手はそのままトップチームに昇格した。しかし、西澤の名前はそこにはなかった。

 大学時代はプロで活躍する同期の姿を見ながら、改めて卒業後にエスパルスでプレーすることを希望してきた。変わらぬ“エスパルス愛”を実らせると、入団後はすでに活躍していた北川らの姿に「自分もあのピッチに早く立ちたい」という強い思いを抱き続けてきた。

 チャンスが巡ってきたのは第12節の大分トリニータ戦である。前節でリーグ2連覇中の川崎フロンターレに0-4とホームで大敗し、公式戦4連敗となったところで指揮官が交代。コーチから昇格した篠田善之監督が初めて指揮を執ったその試合の終盤、左MFとしてリーグ戦初出場を果たした。そこからは交代要員として立て続けに試合に出場しながら、徐々に評価を高めていった。

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最終更新:10/11(金) 11:01
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