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ラグビー具智元、元韓国代表の父に叱咤され日本代表になるまで

10/12(土) 7:00配信

NEWS ポストセブン

「低く」「低く」──。

 父は低い姿勢で組む重要性を繰り返した。その成果だろう。高校2年になった具はU17日本代表に招集される。

 もっとがんばれば、もしかしたら…。具は、桜のエンブレムを胸にW杯を戦う姿をはじめて思い描いた。

 日本代表への憧れが募ったゲームがある。4年前の前回W杯で、拓殖大学3年生だった具は南アフリカからの勝利を知り、緊張し、体が震えた。驚きや喜びとは別の思いがよぎり、武者震いにおそわれたという。

「これから日本代表はレベルがもっと上がる。自分も早くそのレベルに達する選手にならなければ」

 日本代表は、具たち若い海外出身選手にとって、憧れの対象になったのだ。

 はじめて日本代表に選出されたのは、その2年後の2017年。11月16日、フランスのトゥールーズで行われたトンガ代表戦の前。桜のジャージにはじめて袖を通した具は、安心感に満たされていた。やっとここまできた。夢だったジャパンのジャージをようやく着ることができた、と。

取材・文●山川 徹(ノンフィクションライター)
やまかわ・とおる/1977年生まれ。山形中央高校2、3年時に全国高等学校ラグビーフットボール大会(通称“花園”)に出場。東北学院大学法学部卒業後、國學院大學二部文学部史学科に編入。主な著書に、『東北魂―ぼくの震災救援取材日記』『カルピスをつくった男 三島海雲』『国境を越えたスクラム――ラグビー日本代表になった外国人選手たち』など。

※女性セブン2019年10月24日号

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最終更新:10/12(土) 7:51
NEWS ポストセブン

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