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ビートルズを誰も知らない世界って? D姐が語るイギリス映画『イエスタデイ』の見どころ。

10/12(土) 21:41配信

VOGUE JAPAN

イギリスの映画界を代表するダニー・ボイル監督と脚本家リチャード・カーティスの初タッグ作品、『イエスタデイ』が公開される。突然、世界一有名なバンド「ザ・ビートルズ」が、”なかった”ことになってしまったら? 時代の寵児ともてはやされる天才的なシンガーソングライターの楽曲が、全てパクリだったら!? そんなユニークな設定で異彩を放つ、本作の見どころをD姐が語る。

クイーンの『ボヘミアン・ラプソディー』(18)、エルトン・ジョンの『ロケットマン』(19)、ブルース・スプリングスティーンの『Blinded by the Light』(全米8月公開)ときて、ついに真打ち登場となったのがビートルズの名曲の数々をフューチャーした『イエスタディ』だ。とはいっても、ここまで音楽モノが続くと「またか」感が否めないが、それで敬遠してしまってはもったいない。ビートルズ愛が満載でビートルズファンにも大満足の出来だが、『イエスタディ』は音楽モノというよりむしろハートフルな青春ドラマ、ロマンチック・コメディと捉えても最高の出来。ビートルズのことをあまり知らなくても、もちろんエド・シーラン目当てで観に行ったって楽しめる。

舞台はロック・ポップの本場イギリス。主人公のジャック・マリック(ヒメーシュ・パテル)は売れないミュージシャンだ。幼なじみのエリー(リリー・ジェームズ)はジャックの才能を信じ続け夢をあきらめないでと応援していたが、ジャックは音楽の道を断念しようとしていた。そんな時、原因不明の停電が世界中で同時に発生し、ジャックは交通事故にあってしまう。昏睡状態からジャックが目覚めると、「ザ・ビートルズ」が存在しない世界になっていて、ジャックだけがビートルズの存在と名曲を覚えていたのだった。

“音楽愛”によって生み出されるユニークなストーリー展開。

監督は、『トレインスポッティング』(96)、『スラムドッグ$ミリオネア』(08)、『スティーブ・ジョブズ』(15)を世に送ったダニー・ボイル。2012年ロンドン五輪開会式の監督も任され、イギリスの歴史・風土を踏まえながら音楽と視覚的な効果を見事に融合させた美しい演出が高い評価を得たが、『イエスタディ』でも「ビートルズが存在しない」というあり得ない状況を見事に説得力とユーモアを持って映像化し、思わず引き込まれるストーリーに仕上げた。また、ジャックのファッションやゆかりの地といった所々で見せてくれるビートルズ・オマージュ(あのルーフトップ・ライブを彷彿とさせるシーンも!)も見逃せない。

脚本が『ノッティングヒルの恋人』(99)、『ブリジット・ジョーンズの日記』(01)、『ラブ・アクチュアリー』(03)といった鉄板のラブコメ映画を手がけてきたリチャード・カーティスなのだから、面白くないはずがない(あの『ミスター・ビーン』だってカーティスがローワン・アトキンソンとともに製作したものだ)ジョークが効いて思わずニヤリとするような会話に溢れ、あり得ない設定にリアル感を持たせているのだろう。

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最終更新:10/12(土) 21:41
VOGUE JAPAN

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