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あなたは大丈夫?消費税で還付金詐欺 巧妙になる手口

10/13(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

Case:65 市役所の職員を名乗る人物から「消費税の増税で還付金がある」との電話があり、銀行のATMへ行くよう誘導されました。息子が不審に思い、市役所に再度問い合わせてくれたところ、そのような事実はないとのことであり、危うくだまされるところでした。このような詐欺が増えているのでしょうか。だまされないためには何を気を付けたらよいでしょうか。

■自分以外の意思でATMへは行かない

10月1日の消費税10%への引き上げを契機に、夏ごろから「増税で還付金がある」などと持ちかけ、現金などをだまし取ろうとする不審な電話が相次いでいます。電話の主は「自治体の職員」だったり「銀行」や「銀行協会の担当者」だったり、様々ですが、共通しているのは「消費税が増税されるが、あなたには還付金が戻る」といううたい文句で、被害者をコンビニエンスストアや銀行のATMまで誘導させる手口です。
当然、その誘導は携帯電話による指示で行われ、ATMを操作させて犯人側の口座に言葉巧みにカネを振り込ませてしまうやり方です。しかし、今は銀行のどのATMにも「ATMコーナーでの携帯電話の通話はご遠慮ください」などの張り紙が掲示されていて携帯電話での通話は禁止されているはずであり、銀行や銀行協会の担当者がそんな指示をしてくるはずがないのです。年配の方々への詐欺は、だいたいこのパターンなので、
「とにかく自分以外の意思でATMへ行かないこと!」
これを徹底していただければ、だまされることはありません。

■預金者に過失、補償なしや減額も

さて、昨今はインターネットやスマートフォンを使わない高齢者のみならず、若年層や中年ぐらいまでの人も別の手口で増税に便乗した詐欺のターゲットになっています。銀行のインターネットバンキングのログイン画面そっくりのフィッシングサイトへ誘導する不審なメールや携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)が登場してきているのです。

メールやSMSでは「増税に伴うセキュリティー強化のため、キャッシュカードや通帳の利用を一時停止した、再開するためにはウェブサイトで設定を行う必要がある」などともっともらしい理屈をつけて再開の手続きの設定を行うよう指示され、本物そっくりのログイン画面に誘導されると店番号・口座番号や暗証番号の入力画面が表示されます。
もちろん、これらを入力すればログイン情報が流出し、預金が不正に払い戻されるといった被害が出ることになります。インターネットバンキングによる預金などの不正払い戻しについては、全国銀行協会の申し合わせにより、預金者が保護される場合もあります。
ただし、預金者に重大な過失ありと判断される場合(よく例に挙げられるのがパスワードを生年月日にしていた場合など)は補償を受けられない可能性がありますし、預金者に単純な過失ありと判断される場合でも、その補償額が減額される可能性があります。
本物そっくりのログイン画面のフィッシングサイトにひっかかってしまった場合、過失がどう判断されるのか、私が調べた範囲では公表されている判例も見当たらず、何とも言えませんが、少なくとも銀行のホームページ(HP)などでキャッシュカードや通帳の利用の一時停止措置がとられているかどうか、自ら確認すべきでしょう。

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最終更新:10/13(日) 7:47
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