ここから本文です

気候変動の海洋への影響が、この地球を“破滅”に導く?

10/13(日) 12:12配信

WIRED.jp

人類に落日が訪れるとき、死をもたらすものは地球を焦がす小惑星ではない。わたしたち人類のあとに登場する誰か、あるいは“何か”は、人類を定義する文書を発見することだろう。その文書とは、マグナカルタをはじめとするさまざまな国家の憲法や国際条約、古典的な物語などである。

巨大な台風やハリケーンは、海洋の生態系にも影響を及ぼす

そこに最近になって加わったのが、国際機関である気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の一連の特別報告書である。この報告書は、わたしたちが自ら生み出し、次々と明らかになりつつある“大惨事”について警告を発している。

最新の「変化する気候下での海洋・雪氷圏に関するIPCC特別報告書(海洋・雪氷圏特別報告書)」は9月25日に公表された(雪氷圏とは地球上の氷で覆われた部分である)。この報告書の内容に関しては、衝撃的だと言う人、気がめいると言う人、恐ろしいと言う人、そのいずれにも当てはまると言う人など、さまざまである。

加速する海面の上昇

「海洋・雪氷圏特別報告書」の主旨は、気候変動とは海洋の変化であるということだ。海が大気中の熱を吸収し続けると、海の熱波が生態系を破壊し、雪や氷が減って水の供給が危うくなる。

海の温暖化の勢いは1970年から衰えず、気候システムに加えられた過剰な熱の90パーセント超を海が吸収している。IPCCのコー・バレット副議長は記者会見で報告書について言及し、「自然や人類に与える影響は広範かつ深刻である」と述べた。

海洋における気候変動の最も顕著な影響から見てみよう。それは世界の平均海面の上昇である。世界の平均海面は1902年から2015年に16cm上昇した。だが、この上昇率は年々、増加している。2006年から15年は1年当たり約3.6mmで、1901年から1990年の1年当たりの値の2倍を超えている。

また、いまのところ沿岸部の低地の人口は総計6億8,000万だが、今後30年間で爆発的に増え続け、10億を超えると予想される。そしてその30年に、多くの低地の大都市や島々で、かつては100年に一度だった海面水位の極端現象、例えば生命を脅かすような高潮が、なんと毎年発生し始めるかもしれない。

1/3ページ

最終更新:10/13(日) 12:12
WIRED.jp

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

あわせて読みたい