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「恩赦」の意外な問題点 過去には死刑囚が減刑され、殺人未遂事件を起こした例も

10/13(日) 5:57配信

デイリー新潮

 今年5月の改元で、にわかに注目が集まっているのが、有罪確定者の減刑などを行う「恩赦」だ。昭和から平成に変わった際にも行われた恩赦の対象者は、大半が軽犯罪者だった。さらに時代をさかのぼると、死刑囚が減刑されたケースもある。

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 政府は、天皇陛下の即位に伴う10月22日の「即位礼正殿の儀」に合わせて、恩赦を実施する方針だ。恩赦の多くは国家的慶事(祝い事)の際に行われるが、皇室の慶弔事による恩赦は1993年の皇太子殿下と雅子妃殿下のご結婚以来、実に26年ぶりのことである。

 恩赦とは、法務省によると「行政権によって、国の刑罰権を消滅させ、裁判の内容を変更し、又は裁判の効力を変更若しくは消滅させること」と定義されている。

 日本の恩赦制度は、中国・唐の影響を受けた奈良時代から天皇陛下の専権事項(判断や決定を下せる事柄)として始まった。戦後以降の恩赦は、憲法に基づいて内閣が決定し、天皇が認証する国事行為の一つとなっており、具体的な手続きは恩赦法で定められている。

 恩赦法に基づく具体的な恩赦の内容は、端的にいえば次の5つに分類される。

(1)特定の“罪”に問われている人が全員無罪になる「大赦」
(2)特定の“人”が無罪になる「特赦」
(2)死刑を無期懲役に変更するなどの「減刑」
(4)執行猶予中の者を除き、「刑の執行の免除」
(5)有罪により失った資格(選挙権や被選挙権)を回復させる「復権」

 実施方法は、国家的な慶弔行事が実施されたときに一律に対象者を救済する「政令恩赦」と、個別に判断された者に対して行われる「個別恩赦」に分かれる。さらに個別恩赦には、国家的慶事など一定期間に限って実施される「特別基準恩赦」と日常的に行われる「常時恩赦」がある。

 恩赦制度は、多少内容に違いはあれども日本以外に韓国やアメリカなどの国にも設けられているが、そもそも、何故このような制度が存在するのだろうか。

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最終更新:10/15(火) 14:46
デイリー新潮

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