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税務署が「お金の動き」を把握する4つのタイミングとは?

10/14(月) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

税務署が「税務調査」を行う際等には、各世帯のお金のやり取りを把握する必要があります。では、税務署はどのようにして「贈与」があったこと等を知るのでしょうか? 本記事では、相続・事業承継を専門とする税理士法人ブライト相続の竹下祐史税理士、天満亮税理士が、「税務署が贈与を把握する4つのタイミング」について説明します。

税務署は金融機関から「預金口座の情報」を入手できる

税務署はどうやって贈与があったことを把握するのでしょう。例えば親子二人の間で現金で贈与を行った場合に税務署に知られるのでしょうか。

また、親子の銀行口座間でお金を送金した場合、その情報はいつ税務署が把握するのでしょうか。

たとえ税務署といえども、世の中の全ての人の、全てのお金の動きをチェックすることはできません。実は、税務署はいくつかのタイミングでお金の動きを把握できることになっています。

ひとつひとつご紹介していきましょう。

<税務署が贈与を把握するタイミング(1)相続税の税務調査>

「税務署が贈与の事実を把握する」タイミングとして最も多いのが、相続税の税務調査を行うタイミングです。

相続税の税務調査を行う場合、税務署は被相続人(亡くなられた方)と親族の預金口座、証券口座の動きをチェックします。税務署は職権で金融機関からこれらの情報を入手することが認められています。

金融機関は現在からさかのぼって10年間の情報の保管義務がありますので、税務署は過去10年間の口座の入出金の履歴を調査することができます。

税務署は、取引記録の調査に基づいて、被相続人からの多額の出金について、送金先を詳細に調査します。また、親族の預金口座の残高が、その親族の過去の所得、収入等に比べて多かった場合には、その元手となる資金がどこから来たのか(被相続人から来ていないか)を調査します。

こういった調査の過程で、贈与が税務署に「把握」されることがあります。

法律上回答の義務はない「お尋ね書」だが…

<税務署が贈与を把握するタイミング(2)不動産の名義変更登記>

不動産の売買、贈与があった場合には、名義変更の登記が行われます。登記が行われると、法務局から税務署に登記の事実が報告されます。

不動産の売買や建物の新築において、購入者・取得者の購入資金の出所に疑いがある場合、税務署から「お買いになった資産の買入価額などについてのお尋ね」という質問文書が送られてくることがあります。

このお尋ね書では、以下のようなことが聞かれます。

(1)購入者・取得者の年間収入・所得金額

(2)不動産の買入価格

(3)登記費用、不動産会社に払った仲介手数料の金額

(4)上記(2)、(3)の金額をどのように調達したか

a.預貯金からであれば預金口座の情報

b.借入(ローン)であれば借入先の情報

c.他の資産の売却代金であれば売却した資産の内容と売却金額

d.贈与を受けた資金があればその内容(贈与金額と贈与者の情報)

(5)共有者の有無

これらを質問することでの税務署の狙いは次の点をチェックすることにあります。

・購入者・取得者の支出した預金が、その方の所得に比べて多くないか(本当に購入者が貯めたものか)。

・親族からの借り入れがある場合、これが贈与に該当しないか。

・不動産に共有持分が入っている場合、持分は出資割合に応じて正確に計算されたものか(贈与に該当する部分はないか)。

・贈与税の申告が漏れなく、正確に行われているか。

実はお尋ね書は、法律上回答の義務があるわけではありませんが、お尋ね書に回答しない場合、または虚偽の回答が行われた場合、税務調査に発展する可能性が非常に高くなります。

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最終更新:10/14(月) 8:00
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