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雷が鳴らない説も…10月はなぜ「神無月」という? 神様は出雲で何をする?

10/14(月) 6:10配信

オトナンサー

 10月は「神無月(かんなづき)」。日本中の神様が出雲大社(島根県出雲市)に集まることから、「神が無い月」と書いて神無月と呼ぶとされますが、実際はどのような由来や背景から、このように呼ばれているのでしょうか。神無月の由来や背景などについて、和文化研究家で日本礼法教授の齊木由香さんに聞きました。

島根県では「神在月」「神有月」

Q.なぜ、10月が「神無月」と呼ばれるようになったのでしょうか。

齊木さん「明治時代の初期に太陽暦(新暦)を採用した日本では、12カ月を『1』月から『12』月の数字で表すようになりました。しかし、それ以前は、季節感が分かるような和風月名で各月を表現しており、その10番目の月を『神無月』としていました。

神無月は『かんなづき』あるいは『かむなづき』『かみなしづき』と読み、その由来は諸説あります。最も有力な説としては、旧暦の10月は全国の神々が出雲大社に集まるので、他の地域に神様がいなくなることから、神無月になったというものです。このため、出雲大社のある島根県では、現在でもこの月を『神在月・神有月(かみありづき)』と呼ぶ風習が残っています。

また、『神無月』の『無』は『ない』ではなく、『の』にあたる連体助詞だとする説もあります。『神の月』で、神を祭る月であることを意味するというものです。ほかに、雷が鳴らない月『雷無月(かみなしづき)』が神無月になったという説や、新米でお酒を醸造する月なので『醸成月(かみなしづき)』で神無月になったという説もあります」

Q.なぜ、日本中の神様が出雲大社に集まるとされているのですか。

齊木さん「出雲大社の御祭神は『大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)』です。大国主大神は自分の子どもたちを日本各地に置き、各地を守らせ、年に1度、その子どもや日本中の神様が出雲大社に集まって、どのようなご縁を結ばせるか『神議り(かむはかり)』という会議を行うとされます。ここでいう『ご縁』とは恋愛や結婚だけではなく、人と人のご縁、人の生死、寿命、来年の気候、翌年の農作物の収穫まで多岐にわたります」

Q.神様が出雲大社に出かけているとき、神社の留守番をえびす様がするとされています。なぜ、商売繁盛の神様であるえびす様が、留守番なのでしょうか。

齊木さん「えびす様は、釣りざおを片手にタイを抱えている姿からも想像できるように、大漁の神様とされてきました。漁民の豊漁は、すなわち農民の豊作ということで、やがて豊作の神様、そして商売繁盛の神様になりました。つまり、えびす様はこの時期は、農家に豊作をもたらすという大切な役割があるため、出雲大社に行くことができないことから、神無月のお留守番に起用されたといわれています」

Q.神棚のある家庭では、出雲大社に出かける神様を送る儀式、あるいは、出雲大社から帰ってきた神様を迎える儀式をする場合があると聞きます。どのような儀式ですか。

齊木さん「出雲大社へ旅立つ神様を送る行事を『神送り』と呼び、無事にたどり着くようにお弁当として、餅や赤飯を炊いてわら苞(づと)に詰めて神前に供えます。また、出雲大社から帰ってきた神様を迎える行事を『神迎え』と呼び、『さぞ寒かったろう』と手を温めてもらうため、サトイモを蒸して熱いうちに神棚に供えます。地域によっては、餅や農作物を入れたすいとんを供えるなど、温まってもらうための供え物はさまざまです。

つまり、神様が快適に出かけて戻ってこられるようお供えをします」

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最終更新:10/14(月) 8:16
オトナンサー

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