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MINAMATA: ユージン・スミスへのオマージュ

10/15(火) 15:03配信

nippon.com

土井 恵美子(ニッポンドットコム)

没後41年 を迎える世界的なフォトジャーナリスト、ユージン・スミス。4大公害病の一つと言われる水俣病に光をあてた。2020年には、ジョニー・デップ主演の映画「MINAMATA」が公開される予定だ。熊本県水俣市でユージンのアシスタントを務めた写真家・石川武志さんに聞いた。

1. ユージン・スミス

世界的なフォトジャーナリストが日本の漁村に

「MINAMATA」と聞いて、ユージン・スミス(W. Eugene Smith)や、水俣病をすぐに思い浮かべる人は、今どれほどいるだろう。1956年5月1日に20世紀の最も象徴的な公害の一つ水俣病が公式に確認されてから、すでに63年の歳月が流れた。訴訟はいまだに続いている。

ユージンは1918年、米カンザス州ウィチタ生まれ。世界的なフォトジャーナリストだ。人々の生活に寄り添い、さりげない姿をフォト・エッセーに収めた。第2次世界大戦では従軍記者として、サイパン、グアム、硫黄島を取材し、45年には沖縄で日本軍の砲弾を受けて重傷を負った。2年にわたり32回もの手術をしたが、首の骨近くに砲弾の破片が残っていて、完全には摘出されていない。その後『カントリー・ドクター』『スペインの村』や『シュバイツアー』など人間愛をテーマにした写真を手掛けた。71年、日本の小さな漁村で起きている深刻な公害を耳にして、水俣に取材に来た時には50歳を過ぎていた。

当時、世界最大のフォトジャーナリズム週間誌、全盛時には700万部出ていた米国『ライフ』に水俣の『排水管からたれながされる死』(1972年6月2日号)を発表。75年には英語版写真集『MINAMATA: Words and Photographs』を出版し、広く世界に水俣病の惨状を伝えた。

2020年には、ジョニー・デップ主演の映画『MINAMATA』が公開され、ユージンの水俣での日々や果たした役割に再び光が当たる予定だ。

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最終更新:10/15(火) 15:03
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