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30歳、永井謙佑はまだまだ進化する。戦術的に重要な役割を果たす「スピードスター2.0」

10/15(火) 19:46配信

footballista

日本代表プレーヤーフォーカス#10

2022年W杯カタール大会/2023年アジアカップ中国大会に向けたアジア予選の戦いに身を投じている日本代表。チームの骨格は徐々に固まりつつあるが、その中でも選手たちの切磋琢磨は続いていく。中核を担う選手から虎視眈々とポジション奪取をうかがう選手まで。プレーヤーたちのストーリーやパフォーマンスにスポットライトを当てる。

文 北健一郎

30歳で異例の復帰を果たした理由

 スピードスター。

 永井謙佑の代名詞だ。おそらく、速さで言えば歴代の日本人サッカー選手の中でも最高レベルだろう。

 永井が世界に衝撃を与えたのは、2012年のロンドンオリンピックだ。関塚隆監督が率いるチームの戦術は「堅守速攻」だった。

 低めにブロックを設定したところから、1トップの永井が前に出てチェイシングをかける。パスを繋がれても、2回、3回と連続して追いかけ回す。そして、高い位置でボールを奪ったら、司令塔の清武弘嗣がDFラインの背後にできたスペースを狙ってパス。永井がそれを追いかけてフィニッシュに持ち込む。

 強豪国を撃破してベスト4まで勝ち上がれたのは、永井という、突出した武器を持った選手がいたからだった。逆に言えば、永井がいなければあの戦術は成立していなかっただろう。

 五輪世代のエースだった永井は、しかし、A代表にはほとんど縁がなかった。A代表デビューを飾ったのは2010年だが、事実上のB代表だった。最後に呼ばれたのは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督時代に国内組中心で参加した2015年の東アジアカップ(現EAFF E-1サッカー選手権)だ。

 2017年、名古屋グランパスから新天地のFC東京へ。1年目は39試合2得点、2年目は35試合5得点と不本意な結果に終わっている。もうすぐ30歳。普通の選手であれば、ここから上昇カーブを描くことは考えづらい。

 だが、永井は良い意味で期待を裏切った。2019年は開幕からディエゴ・オリベイラとの2トップでゴールとアシストを量産。Jリーグで優勝争いを演じるFC東京を、文字通り牽引したのだ。そんな活躍が森保一監督の目にも留まった。

 6月、ケガ人が出たことによる追加招集という形ではあったが、4年ぶりに日本代表に復帰。カタールW杯に向けて若手を積極的に登用しているタイミングで、30歳になった、しかも代表経験が少ない選手の復帰は異例と言ってもいい。

 キリンチャレンジカップのエルサルバドル戦ではA代表初ゴールを含む、2得点。9月、10月とカタールW杯アジア2次予選を戦う日本代表メンバーにも生き残った。

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最終更新:10/15(火) 19:46
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