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高齢者は「健康診断」を受ける意味がない? 専門家がそう考える根拠

10/15(火) 11:01配信

現代ビジネス

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人生100年時代、身体と心の健康を保ったまま、寿命をまっとうするにはどうすればよいのか。誰もが気になる問いに答えるのは、老年医学の専門家で、著書『「人生100年」老年格差』がある和田秀樹氏だ。現在の日本で行われている、「過剰な医療」に警鐘を鳴らす和田氏。中でも「健康診断」は受ける必要なしと断言する。その理由を詳しく解説してもらった。
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「健康診断」信仰を捨てよ

 日本では、企業が従業員に健康診断を受けさせなければいけないという決まりがありますから、ほとんどの人が健康診断を受けています。

 しかし、人生100年時代を考えると、長い老後を若々しく生きるためには、健康診断など受ける必要はないでしょう。

 異常値が出たからと、それを一生懸命に正常値に戻したとしても、多少、心筋梗塞になりにくいなど、病気にかかりにくくなるかもしれませんが、健康年齢を上げる、つまり若々しさを維持するという意味ではまったく意味がありません。

 もともと日本の健康診断で示される数字のほとんどは、健康と考えられる人の平均値をはさんで95%の人を正常とし、その範囲から高すぎたり、低すぎたりして外れた5%の人を異常と判定するものです。

 コレステロール値やGOTなどが「異常」として引っかかったとしても、それは平均値から外れているというだけで、異常値だと明らかに病気になるというエビデンスがあるわけではないのです。

 日本の健康診断では50~60項目の検査をしますが、そのなかで病気との因果関係が明白なのは血圧や血糖値、赤血球数などせいぜい5項目ほどです。それも、血圧や血糖値が非常に高ければ、今後、健康状態を害する可能性が確率論的に高いと言えるというだけのことです。

 それ以外の項目の数値に関しては、よかろうが悪かろうが、よほどの異常値でないかぎり、将来の寿命に関係しているというエビデンスはありません。

 また、異常値として検診で引っかかっても、その後、放っておいた人が心筋梗塞にならないのに、これまで正常値だった人が、突然、心筋梗塞になったりもします。

 それくらい、日本の健康診断の結果と、実際の健康状態があまりリンクしていないのです。そのような検査数値に一喜一憂するよりは、むしろ健康診断など受けないほうが、精神衛生上もよいと私は思います。

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最終更新:10/15(火) 11:01
現代ビジネス

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