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タワマンに実質0円で住める金持ち、庶民は家賃11万円も払って通勤2時間の現実…

10/15(火) 15:55配信

週刊SPA!

 一部の富める者だけが甘い汁にありつき、その他大勢が負け組と化す――。作家・橘玲氏が新刊「上級国民/下級国民」で描いた現実は、日常のあらゆる場面を侵食している。日本を覆う「新型格差社会」のリアルを追った。

家賃の支払いに追われて消耗する下級国民の現実

<上級国民>実質0円でタワマン住まい
<下級国民>交通不便な賃貸生活

 資本力のある上級国民は、「ステイタスのある好物件にタダで住み、さらに資産にする」ことさえできる。5年前から武蔵小杉のタワマン最上階に住む萩原清さん(仮名・41歳)の年収は1800万円。その住宅事情は、下級国民には信じられないすさまじさだ。

「3LDKの物件を5年前に6500万円で購入しました。月の支払いは修繕・管理費込みで15万円。つい最近、下の階で同じような間取りの部屋が8800万円で売れたんです。うちは最上階なので9300万円にはなるはず」

 萩原さんがこれまでに支払った金額はローンと管理費、修繕積み立てを合わせて1900万円ほど。今売ると、差し引き約900万のプラスになる計算だ。

「この部屋を貸し出せば、月33万円くらいの家賃収入が得られます。売却するか賃貸に出すか。妻と相談しているところです」

 それに比べて、賃貸暮らしの下級国民は実家暮らしでもない限り収入の約3分の1を家賃に当てているのが現状だ。

「年収は400万円ほど。子供が2人いるので、3LDKに住むには東京は無理でした。神奈川の平塚市で家賃は11万円。ただ、駅から徒歩18分と遠く、丸の内にある会社まで2時間かかります」

 そう語るのは、保険会社で営業マンとして働く畑中健吾さん(仮名・41歳)。前述した上級国民の萩原さんは「タワマン最上階に住んで5年で900万円儲かる」のに対し、畑中さんは不便な生活を強いられてなおかつ660万円の出費。実に1500万円以上の格差が5年で生まれる現実がある。

 とはいえ、貧者に道がないわけではない。

「知恵を働かせれば、よい居住環境を手にすることはできますよ」

 と下級国民に助言するのは、東京23区研究所所長の池田利道氏だ。

「今狙い目なのは、足立区や北区の団地。リノベーションし、生まれ変わっているんです。例えばヌーヴェル赤羽台、竹の塚の花畑団地がその典型。花畑団地ではリビングが10畳以上ある1DKが6万円台。敷地内に保育園やスーパーもあり、利便性は高いですよ」

 下級に残された最後の武器は、情報。収集を怠らず続けることに活路がありそうだ。

【池田利道氏】
一般社団法人・東京23区研究所所長。東京大学大学院都市工学科修士課程修了後、東京都政調査会研究員などを経て現職。著書に『23区格差』、『23区大逆転』など

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[新格差社会の闇]―

日刊SPA!

最終更新:10/15(火) 15:55
週刊SPA!

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