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自力だけで結果は出ない 「意思の力」の正しい使い方

10/15(火) 11:33配信

日経doors

誰にでも、できないことがあって当たり前。そう分かっていても、なかなか結果を出せずに落ち込んでしまうことってありますよね。「ダメな自分」を否定することなく受け入れた上で、なりたい自分へと前進していくにはどうすればいいのでしょうか? 行動心理コンサルタント・鶴田豊和さんの連載第2回、キーワードは「他力」です。

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●もう自力に頼るのは諦めよう

 今回はたまたま失敗しただけ。もっと頑張れば、注意すれば、次はきっとできるはず――。そう自分を信じた結果、同じ失敗を何度も繰り返してしまった経験はありませんか? 実は私もその一人。「忘れ物が多い」「メールには必要なデータをしょっちゅう添付し忘れる」「好きな読書に熱中すると、きまって電車を降り過ごす」など、数々の失敗を重ねてきました。

 そのたびに「なぜ、できないんだ」「どうして注意深くなれないのか」と、自分を責めました。今度こそ「もっと強い意志を持たなければならない」と。

 ところが、そんな状態に陥ると、人は「何としても自分で解決しなければ」という発想になっていきます。結果として、会社では上司や同僚に相談しないまま仕事を抱え込んでパンクする。プライベートでは、将来のために取り組みたいと思っていることを、延々と後回しにし続けてしまう。そう、意志の力は私たちが想像する以上に弱いのです。

●「意志の力」の量を意識しよう

 さらにいえば、1日に使える「意志の力」の量は決まっています。例えば、私のようなそそっかしい人間がどうにかして「注意深く」なろうとすれば、そのぶん意志の力を大量に消費します。また、多くの人は日中の仕事でその力を使い果たしてしまい、帰宅後に改めて別のことをやろうとしても心がついていきません。つまり、自力で成し遂げなければならないという制約を自分に課した時点で、目標を達成する可能性は下がってしまっているのです。

「他力」に頼るのは悪いことじゃない

 そこで登場するのが「他力」です。

 自分以外の何かに頼るというと、よく責任逃れをしているという意味で受け取られてしまうこともあります。しかしこの「他力」を使いこなせるようになれば、自然な流れで周囲を味方に付けることができるのです。

 実際、結果を残している成功者の多くは、自力だけで一つのことをやり遂げようとはしていません。他力を上手に使っています。

 私が提唱する「他力」には、「自分以外の人」だけでなく、システムや情報、環境も含みます。例えば「小学校」も他力を活用した組織。独学ですべての教科を学ぶのは困難ですが、授業・教科書・テスト・宿題・時間割などの「システム」があるからこそ、たった6年間で基礎的な学力が身に付くのです。

 さらに、「自分のもの」だと皆が思っているにもかかわらず、なかなか上手にコントロールできない自分自身の思考や感情、体もその一つとして捉えます(この点については、次回以降で詳しく説明します)。

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最終更新:10/15(火) 11:33
日経doors

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