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従軍慰安婦を巡る発言で訴えられた「親日派教授」 講義を記録した音声データの中身は

10/16(水) 5:57配信

デイリー新潮

「慰安婦」を巡る歴史認識が刑事告発される

「従軍慰安婦は売春婦だった」――。こんな趣旨の発言をしたとして、いま激しい批判の矢面に立っているのが韓国・延世大のリュ・ソクチュン社会学科教授(64)だ。

 韓国の市民団体「庶民民生対策委員会」は9月23日、虚偽事実流布、名誉毀損、セクハラなどの疑いでリュ教授をソウル西部地検に告発。10月8日には、同地検の捜査が本格化していることが報じられた。

 10月1日には同じく「正義記憶連帯」もリュ教授を名誉毀損で告訴、また慰謝料1億ウォン(約890万円)を求める賠償請求訴訟を起こしている。同団体はさらに、元慰安婦女性を当事者とする別の名誉毀損訴訟も準備中だという。「正義記憶連帯」の旧称は、「挺対協」こと「韓国挺身隊問題対策協議会」。慰安婦問題を巡り、韓国で最も大きな影響力を持つ市民団体だ。リュ教授は「正義記憶連帯」についても、講義のなかで「元慰安婦女性を利用している」などと発言していた。

 発言の余波はこれだけにとどまらない。左派与党・共に民主党のイ・ナギョン総理は9月27日、国会でリュ教授の発言を「非常に恥ずかしい」と批判。またリュ教授が長年にわたり党員として活動してきた保守野党・自由韓国党も懲戒を示唆し、リュ教授は離党を余儀なくされた。

 同月24日には、激昂した市民団体の男性(67)が研究室へ乱入する騒動も起きている。男性は各メディアのカメラが見守るなかリュ教授と激しくもみ合い、その様子がニュース映像となって韓国中に流れた。また同じ日には延世大の学生総会がフェイスブック上で、「リュ教授は学生と『慰安婦』被害者に謝罪し、大学本部はリュ教授を罷免せよ!」との声明を発表。10月10日には、正門前で学生らの「糾弾集会」も開かれている。

「私は日本が好きな親日派だ」

 発言があったのは9月19日、延世大学社会学科の専攻科目「発展社会学」の講義中のこと。受講生と見られる人物が録音した講義の音声データをニュースメディア「Pressian」に持ち込み、延世大教授の問題発言として報道された。延世大は韓国の最高学府・ソウル大に次ぐ私大の頂点の1つであり、日本では早慶に対比される名門中の名門だ。

 問題とされた講義は、どんな内容だったのか。「Pressian」のウェブ記事(2019年9月21日付)が再録したその一部から、要点を拾ってみよう。

 リュ教授はイギリス、スペイン、オランダなどと比較しつつ、日本による朝鮮半島の植民地化について肯定的な視点を強調。それとともに、朝鮮人農民の土地収奪、労働者の強制徴用、慰安婦問題などは全てウソだとする歴史観もアピールした。また「親日派」が韓国で植民地時代の「対日協力者」というネガティブな意味を持つことを踏まえつつ、「私は日本が好きな親日派だ」「金や権力目あてに日本に媚びようというのではない。中国と仲良くするより、日本と仲良くしたほうがいいという意味だ」とも発言している。

 続いてリュ教授は「慰安婦として連れ去られた女性たちは、自発的に行ったということか」という学生の質問に、こう答えた。「いまも売春産業はあり、女性たちが働いている。その女性たちが両親に売られて行ったのか、あるいは自分で行ったのか。どちらも同じような話だ」「いまも『マナーのいい客に酒を飲ませればいい』と言われてやってみたら、そのように(売春をすることに)なる。昔だけそうだったのではない」。リュ教授は続けて、質問した女子学生に「気になるなら一度やってみたらどうだ?」と問い返した。

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最終更新:10/16(水) 10:07
デイリー新潮

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