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オニツカタイガー 異色コラボでスポーツ×モード融合

10/17(木) 17:12配信

NIKKEI STYLE

靴やアパレルを展開する「オニツカタイガー」が誕生から70周年を迎える。バスケットボールシューズのブランドとして始まり、リブランディングを経て、シンプルな服装にも合うファッションアイテムとして定着させた。国内だけでなく、欧州など国外でも支持を集め、他ブランドとのコラボレーションや、イベントとの連動でさらなる顧客層の開拓を進める。



■33カ国で店舗展開、海外で高い知名度

観光客らでにぎわう大阪・ミナミのエリアに構える「オニツカタイガー大阪心斎橋店」は、黒色を基調とした店構えだ。午前11時の開店と同時に欧米や中国、タイなど外国人客が次々と来店。専門店を合わせて33カ国で店舗を展開する知名度の高さを際立たせる。

オニツカタイガーの始まりは1949年。鬼塚喜八郎氏が、夕食で出たタコの吸盤に着想を得て、深いくぼみを靴底につけグリップをきかせた靴などの機能性の高いシューズを開発。56年のメルボルン五輪で日本代表に開会式などで履くシューズを提供したことなどで、認知度も高まった。遊び心で靴底に入れた虎のマークは、ブランドのトレードマークとなった。



ただ、77年にスポーツ用品とアパレル2社と合併してアシックスとなったのを機に、オニツカタイガー名での販売を中止した。復活したのは四半世紀たった2002年。運動シーン以外でも合わせやすい、細身で洗練されたスニーカーとして生まれ変わった。

■普段のファッションに使えるデザイン

これが欧州の消費者を中心に高い支持を受ける。欧米では服をシンプルに着こなす傾向が強く、がちがちのスポーツ用スニーカーでは浮いてしまう。そこで、競技用で培った技術力で快適さは維持しつつ、普段のファッションにも使えるデザインで人気を博した。

その後、発売から数年でブランド売上高は100億円を突破。現在も売り上げの大半を海外で占めるなど、グローバルで人気がある数少ないブランドに成長した。

12年には東京・表参道に旗艦店「オニツカタイガー表参道」をオープン。「古今東西」をテーマに、欧米の家具を配置する。炭をつかって消臭効果を持たせた壁など日本らしいわびさびの文化もさりげなく取り込みブランドの世界観を訴求しやすくなった。

近年力を入れるのが、他ブランドとのコラボレーションだ。19年6月には仏高級ブランド「ジバンシィ」と共同開発した靴を販売。約7万円という高価格帯ながら、数週間で完売したという。「普段はモード系のファッションを楽しむ人にもオニツカタイガーを知って欲しい」(アシックスの庄田良二取締役常務執行役員)という狙いだ。7月には格闘アクションゲーム「ストリートファイター」ともコラボした。

ブランドの売上高は10年近くで約10倍に伸びたといい、19年12月期は前期比12%増の480億円を目指す。11月にはビジネスでも履ける新ラインを投入するなど幅広いニーズに応え、さらなるファン獲得を狙う。
(斎藤毬子)

▼1949年創立。鬼塚喜八郎氏がバスケットボールシューズを開発したのが始まりで、56年メルボルン五輪や64年東京五輪でも選手に靴を提供した。同ブランドでの販売を一時中止したが、2002年に機能性とファッション性を両立したブランドして販売を再開。欧州など海外で人気があり、現在33カ国で展開する。

[日経MJ 2019年10月11日付]

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最終更新:10/18(金) 7:47
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