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マツダ 3はハッチバックのロードスターだ! 販売不振の理由は一体どこに?

10/17(木) 21:14配信

GQ JAPAN

マツダ3はロードスターの派生モデル!?

着座位置が低めな点を除けば、ドライビング・ポジションは、まったくもって違和感ない。手を伸ばせばステアリング・ホイールがあり、右足を伸ばせばアクセル・ペダルがある。不自然なほど自然な運転姿勢は、ここのところのマツダの“人間中心のクルマづくり”の具現化のひとつである。

マツダ3は現時点で、ガソリンの1.5リッター、2.0リッター(ともに直列4気筒エンジン)と、ディーゼルの1.8リッター直列4気筒エンジンと3種類のエンジン設定がある。

試乗車のディーゼル1.8は、最高出力こそ116psと控えめながら、最大トルクは270Nmを1600~2600rpmで発揮する。車重1410kgに対し、116ps/4000rpmだから、パワー的にはちょっと物足りないと感じるときもある。その物足りなさを、驚くほどスムーズかつ静かで、なによりディーゼルとは信じられないほどトルクの頭打ち感がなく、さらに、まわして気持ちのいい、伸びやかさを持つ回転フィールが忘れさせる。

アイドリング時こそディーゼル特有の振動を若干感じるけれど、アイドリング・ストップ機構が付いているから、たいがい(エンジンは)完全に停止する。

ギアボックスはいまどき6段しかないオートマチックである。それゆえ100km/h巡航が2000rpm と、最近のクルマとしてはやや高めで、これを8段なりに多段化を進めれば、いっそうの燃費向上……

というようなことはマツダの開発陣も考えているに違いない。とはいえ、フィーリング的にはこの6段ATでなんの不満もない。

乗り心地ははっきり硬い。これはスタンダードの16インチに対し、試乗車のXDバーガンディ セレクションが履いていた18インチのタイヤ&ホイールにも責任があるように思われる。

といって、この硬さがちっともイヤではない。ときに目地段差で跳ねるような傾向すらあるけれど、それでもつねに“人馬一体感”がある。

ステアリングは重めで、FWDっぽいトルクステアがほとんどない。まるで後輪駆動のスポーツカーか、スポーツ・クーペを駆っている感覚がある。

マツダ3 ファストバックXD バーガンディ セレクションは、FWDのハッチバックのカタチをした、マツダ「ロードスター」の派生モデルである、と考えると、筆者のなかでは大いに合点がいった。

問題はその先にある。

1台あたりの収益力やブランド力を高めようというマツダのプレミアム戦略は、せっかく“Be a driver.”な、クルマ好きのためのクルマをつくったのに、マツダ全体の2019年1~8月のグローバル販売を見ると、前年比でマイナス11.0%になっているのだ。

完全自動運転が注目される時代に、あえて“Be a driver.”と投げかけたマツダには踏ん張りどころである。

「“何よりも運転が大好きな人でありたい。だから、自分たちが走らせて退屈だと思うクルマは絶対につくらない”」

じ~んと来るなぁ。広島、がんばれ。

文・今尾直樹 写真・安井宏充(Weekend.)

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最終更新:10/17(木) 21:14
GQ JAPAN

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