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ラグビー日本代表のピンチを救った“ジャッカル”姫野の「将来性」

10/18(金) 11:01配信

FRIDAY

突っ込んだ! 絡んだ!

悲願の準々決勝進出に向け、勝つだけでなくボーナスポイント獲得が求められたサモア戦。日本は苦戦した。後半に入って16対12と差を詰められ、もどかしい時間が続いた。

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そんな時間帯に日本代表のナンバー8、姫野和樹(25)が牙を剥(む)いた。

後半9分、サモアがボールを持ちこんだが、そこで”ジャッカル姫野”が獲物を捕らえた。ジャッカルとは、倒した相手から立ったままボールを奪う行為のこと。姫野が最も得意とするプレーである。

タックルにより生まれたポイントに姫野は突っ込み、ボールに絡んだ。サモアの選手が姫野を剥(は)がそうと猛烈な勢いで突っ込んでくるが、動じない。

するとレフェリーが長い笛を吹いた。サモアがボールを離さない反則だ。このあと、田村優がペナルティゴールを決め、日本は19対12とリードを広げた。

姫野の渾身の”ジャッカル”が苦しい局面を救い、しかも3点を呼び込んだのである。

まだまだ姫野の勢いは止まらない。後半13分、日本は相手ゴール前のラインアウトからFW、BKが一体となって押し込み、最後はボールをしっかりキープしていた姫野がトライ。すると、豊田スタジアムでは期せずして、「姫野! 姫野!」の大合唱が起きた。ラグビーで個人の名前が連呼されるのは極めて珍しい。

姫野は日本のトップリーグ、トヨタ自動車でプレーしており、豊田はいわば地元。試合後、姫野は「ファンの皆さんの声援が後押しになりました」と語り、熱狂的なスタンドがチームの力になっていることを喜んだ。

このW杯、姫野の活躍は圧倒的だ。ジャッカルだけではなく、ボールを持ってどれほど走ったかを示すランメーターでもトップ級。まさにワールドクラスの活躍で、世界に対して”HIMENO”の名前が轟き始めた。

ラグビー専門サイトのrugbypass.comでは10月7日のコラムで「ベストフィフティーン」を選出。姫野も堂々と選ばれているが、その説明が彼のプレーの魅力を表している。

「秘密兵器が覚醒。ここまで3試合すべてプレー、世界でもよく知られる日本代表の他の第3列のメンバーよりも光り輝いている。ボールハンドリング、フィジカル、そして何よりボールを乗り越え、奪う能力に秀でている」

“ジャッカル姫野”はW杯で世界デビューを果たしたといってよい。

それを支えるのは、大学時代から地道な努力を重ねてきたからだ。いまではベンチプレスでは180㎏を持ち上げる怪力を誇り、ボールをつかんだら離さない。

この先、いよいよ重要な戦いの舞台を迎える。これまでの疲労の蓄積もあるだろう。しかし、日本が勝って歴史を創るためには、姫野のリーダーシップ、突進、そして何よりジャッカルが欠かせない。

『FRIDAY』2019年10月25日号より

FRIDAYデジタル

最終更新:11/7(木) 19:30
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