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緒方孝市、野村謙二郎、江藤智、前田智徳……「広島“ポスト黄金時代”を彩った好打者たち」/プロ野球20世紀の男たち

10/18(金) 16:01配信

週刊ベースボールONLINE

プロ野球が産声を上げ、当初は“職業野球”と蔑まれながらも、やがて人気スポーツとして不動の地位を獲得した20世紀。躍動した男たちの姿を通して、その軌跡を振り返る。

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 山本浩二、衣笠祥雄ら“YK砲”の強打、高橋慶彦ら韋駄天スイッチヒッターの機動力、そして北別府学、大野豊を中心とした投手王国。そんな広島20世紀の黄金時代は、1991年、山本が監督となって3年目のリーグ優勝を最後に、幕を閉じた。その後の9年間は95年に2位となったのが最高で、21世紀に入ると、さらに低迷を深めていく。

 だが、2016年に25年ぶりのリーグ優勝、そこから3連覇。監督として広島を率いていた緒方孝市がドラフト3位で入団したのは、黄金時代の後半に入った87年のことだった。91年に初めて出場100試合を突破した緒方だったが、泥だらけのユニフォームをトレードマークに遅咲きの花を咲かせたのは95年で、以降3年連続で盗塁王。このときには、後から入団した好打者たちが打線を彩っていた。

 年齢は上だが、ドラフト1位で89年に入団したのが野村謙二郎だ。同期のドラフト5位が捕手として入団した江藤智。ドラフト4位で翌90年に入団したのが前田智徳で、いずれも91年のリーグ優勝に貢献している。

 野村は2年目の90年に正遊撃手となり、リードオフマンとして以降2年連続で盗塁王。94年にも3度目の盗塁王に輝いている。95年には盗塁王こそ47盗塁の緒方に譲ったものの、32本塁打、30盗塁、打率.315でトリプルスリーを達成。「もっともメジャーに近い男」と評され、自身もメジャーへの夢を長く抱き続けていた野村だったが、FA権を取得した97年オフには迷った末に広島へ残留、その後もチームリーダーとして広島を引っ張っていく。

 クリーンアップとして切磋琢磨したのが江藤と前田。ともに天才肌だが、タイプは違う。レギュラー定着は前田のほうが早かった。美しい打撃フォームでファンだけでなくライバルたちも魅了した前田だが、初の表彰は2年目の91年、外野手としては史上最年少20歳でのゴールデン・グラブ。翌92年からは3年連続で、当然のように打率3割を突破してく。

 美しい弧を描く本塁打が魅力だった江藤は93年に三塁手としてレギュラー定着、いきなり34本塁打で本塁打王に。前田も江藤と競って27本塁打を放った。江藤は95年に自己最多の39本塁打、106打点で本塁打王、打点王の打撃2冠に輝いたが、その95年、前田は5月にアキレス腱を断裂。その穴を埋めたのが緒方だった。翌96年には江藤も守備中に打球を右目に受け、復帰した前田にも故障が続く。それでも、江藤は本塁打を量産し続け、前田も打率3割は最低限のノルマとばかりに打ちまくった。

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最終更新:10/18(金) 16:19
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