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今の子どもたちの「成長」が昔より早い理由―発達加速現象

10/18(金) 8:33配信

教員養成セミナー

「今の子」は成長が早い? ! ―発達加速現象

■からだの発達は4パターン
 アメリカの人類学者スキャモンは、誕生から20 年間のからだの発達過程を調べると、器官・機能により4つのパターンがあると指摘しました。これを発達曲線と呼びます。

 中学生頃までは免疫機能を高めるため、リンパ腺や扁桃腺、胸腺などのリンパ機能が劇的に増大しますが、思春期以後は相対的に縮小します。基本的なからだができあがったので、リンパ機能はそれほど重要でなくなるために急速に縮小するのです。次に、脳や脊髄などの神経系は、言語の獲得や多様な教科の学習に必須のものですから、年齢とともに滑らかに発達し、12歳頃にはほぼ大人と同じ重さになります。脳が発達するからこそ、難しい数学も解けるようになるのです。そして、骨格や内臓などの発達は幼児期に著しいものの、小学生の頃は比較的緩やかに推移し、思春期になって再び急激な増加をみせます。最後、性的機能に関する生殖腺型は、思春期になって初めて急激な向上を見せます。それまでは必要のない機能なので、思春期まで抑えられているのです。

 このように理解すると、発達曲線を見るだけで、子どもたちの身体的特徴が浮き彫りになります。

 小学生の時期は、からだの発達はそれほどめざましい向上はせず、ゆっくりとした変化です。思春期に入ると第二伸長期によって身長は急に高くなり、第二次性徴により性成熟がなされ、気分はもう大人です。しかし、急激なからだの変化に自分自身の内面がついていけず、心理面では激動の時代の始まりです。このようなアンバランスに伴う精神的な不安定さをアメリカの心理学者ホールは「疾風怒濤」と呼びました。高校生の頃も性的機能は増していきますが、内面もそれなりに充実しますから少しは落ち着いていきます。

 からだの発達とこころの発達は密接な関係にあることが分かりますね。自分が学級担任になったら、学校種・学年を考え、その子どもたちの心身の発達状況を理解してください。

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最終更新:10/18(金) 8:33
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