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新たな専務理事のもとでIMFは変わるか

10/18(金) 8:36配信

NRI研究員の時事解説

構造改革の重要性を訴えるIMFの新専務理事

現在、IMF(国際通貨基金)・世界銀行の年次総会が、ワシントンで開かれている。筆者もその関連会議に参加するため、この地を訪れている。

今回は、IMFの専務理事がラガルド氏からゲオルギエワ氏に交代して初めての年次総会である。

IMFが10月15日に発表した世界経済見通しでは、世界の実質GDP成長率は+3.0%と、前回7月時点の見通しから0.2%ポイント下方修正された。5回連続での下方修正だ。ゲオルギエワ専務理事は18日の記者会見で、今回の米中貿易協議の部分合意によって、米中貿易戦争が世界のGDPに与える影響はやや緩和される、との見通しを示した。IMFはその影響を今まで0.8%程度と推計していたが、部分合意によって0.2%程度小さくなる、との見通しだ。

17日に開かれた世界経済の見通しを議論する会議(パネルセッション)(注)にもゲオルギエワ専務理事はパネリストとして参加していたが、同氏も含めて各パネリストらが示した世界経済の見通しは、それほど悲観的なものではなかった。米中貿易協議の部分合意が影響したのかもしれない。

この先、景気情勢が悪化した際の政策対応についても、同会議で議論された。ゲオルギエワ専務理事は、金融緩和の余地と効果がもはや小さい点、さらに、政府債務が積み上がった国々では、財政拡張の余地もまた小さい点を指摘した。同氏は、金融緩和、財政拡張策ではなく、経済の潜在力をさらに高める構造改革こそが重要だ、と主張したのである。構造改革の具体策としては、人的資源への投資を促す措置を挙げた。他のパネリストも、構造改革の重要性、特に教育制度改革の重要性を挙げていた。

近年のIMFは、金融緩和や財政拡張策を容認する姿勢を強めたように思う。それは、ラガルド前専務理事の時期、あるいはそれ以前からである。かつてのIMFは、財政規律の重要性をことさら強く訴える傾向が強かった。

ところが、ゲオルギエワ専務理事は、金融緩和、財政拡張策の効果については懐疑的で、他方、構造改革を重視する姿勢が明確である。かつてのIMFの姿勢に戻ったようにも思え、個人的には好ましく感じた。

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最終更新:10/18(金) 10:09
NRI研究員の時事解説

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