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「瞳の景色」だけで殺されかける時代到来…こんなSNS写真がヤバい

10/18(金) 8:01配信

現代ビジネス

 ここ数年で急速に進んできた技術革新は、私たちの生活を豊かにする一方で、新たな問題の種を植え付けている。最も身近なものに、一眼レフに匹敵し得るところまで向上してきているスマートフォンのカメラが挙げられる。ポートレートや夜景モードなど、年々進化する性能の高さは、日常の大切な瞬間をより楽しませてくれる。おまけに今は、SNSで簡単にその幸せを世界中に共有できる。だがしかし、物事には必ず、表と裏がある。

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そんなところに個人情報が…!

 今年9月1日、東京・江戸川区に住む20代の女性アイドルを熱狂的な男性ファンが襲った事件は、まさに“裏”側の象徴だろう。男性は取り調べの中で、「SNSに投稿された女性の顔写真の瞳に映る景色を手がかりに住んでいる場所を特定した」と供述しており、カメラの性能向上とSNS普及がもたらす新たな問題を浮き彫りにした。手がかりとなる情報が少しでもあれば、特別な技能などなくても、決定的な個人情報を入手できてしまうリスクが顕在化してきているのだ。

 実際に今回の事件も、グーグルマップのストリートビューという機能を使って、女性の瞳に映った駅の風景と特徴が似ている駅を見つけ出し、待ち伏せをして自宅を特定したという。また、女性がSNSで配信した動画を見て、カーテンの位置や光の差し具合から女性の部屋の位置まで把握していた。

 Instagramだけで見ても、手軽に写真や動画を掲載できる「ストーリーズ」への投稿数は2年前の20倍に登り、自分たちの日常をSNS上で投稿・配信することはもはや当たり前となりつつある。

 しかし、その裏にここまでの危険が潜んでいるという事実の周知は、SNSの普及やスマホカメラの進化スピードには全く追いつく気配がない。

「映っていないモノ」にこそ注意

 ここまで述べてきたように、最寄り駅の景色や自宅の様子が分かるような写真はできる限り注意して取り扱うべきだが、それだけでは防げない危険も存在する。

 一般に、スマホ・カメラで撮影した写真には、撮影日時であったりレンズのF値(レンズの明るさを示す指標)であったり、画像とともに様々なデータが書き込まれる。それらはメタデータと呼ばれ、EXIF(イグジフ)という形式に沿って写真に記載される。

 このEXIFに、緯度/経度/高度の位置情報が含まれる場合があるのだ。特にiPhoneの場合、GPS衛星及びWi-Fi/携帯電話回線の情報をもとに正確な位置情報を求める機能があるため、撮影地点がかなり正確に記録される。つまり、映っているモノ自体には個人情報が含まれていなくても、写真そのものに個人情報が埋め込まれているのである。もちろん、ここから見ず知らずの人に住所を突き止められてしまう可能性がある。

 iPhoneの場合、位置情報を含めずに写真を撮影したいときは、「設定」から「プライバシー」を開き、「位置情報サービス」をオフにすることでそれが可能となる。すでに撮影してしまっている写真の位置情報を消したい場合、iPhoneは「Koredoco」、Androidは「Photo exif editor」というアプリでそれぞれ位置情報の削除が可能だ。

 説明書を読まなくても使い方がわかるのが、スマートフォンの魅力だ。しかし説明書がないゆえに、独自の解釈をしてしまい、知っているつもりでも正しく理解できていないことがしばしば起こり得る。加速度的に変化が進む令和時代。新しいものが出てきたときには、自らを過信せずに正しく理解しようとする姿勢が求められるということを心に刻んでおきたい。

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最終更新:10/18(金) 8:01
現代ビジネス

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