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TV番組表 「Gガイド」が「見やすく使いやすい」改良をアピール。ネット見逃し配信連携も強化へ

10/18(金) 12:00配信

PHILE WEB

EPG(電子番組表)の「Gガイド」を手掛けるTiVo(株)は、同社の最新の取り組みについての展示会を開催。4K解像度やBS/CS 4K放送の表示、スマホアプリへの対応など機能向上を続けるGガイドや、主に米国で提供されている番組検索プラットフォームといった最新情報を紹介した。

■見やすく、使いやすく改良が進むGガイド。VODとの連携も重視

テレビやレコーダー、ケーブルテレビのSTB(セットトップボックス)等が内蔵するEPGとして、国内でも多くのメーカーに採用されているGガイド。その役割は今も昔も変わること無く、テレビ放送の番組一覧を表示する、という単純明快なものだが、その内側では着々とアップデートを重ね、見やすさ/使いやすさの向上がはかられている。

近年行われた更新の中でとりわけ大きかったのは、HTML 5でプログラムされた新バージョン「Gガイド HTML」の登場だ。従来のGガイドに比べて動作が軽快で、インターネット接続によって番組情報をより深く、詳細に表示できる。また、4K製品に搭載されるGガイド HTMLでは、表示解像度や一度に表示するチャンネル数を増やし、高精細の画面を活かして視認性を高める調整もされている。

個々の番組内容の詳細ページでは、番組のあらすじや出演者リストの閲覧に加え、出演者の他作品や、同じジャンルの別番組など関連情報の検索にも対応。また、独自のアルゴリズムに基づく「おすすめ番組」の表示といった、動画ストリーミングサービスを彷彿とさせる機能も搭載する。

J:COMなどSTBに搭載されているGガイドでは、各チャンネルが提供している放送済み番組のVODサービスに番組表の「見逃し視聴へ」というリンクから直接移動することができ、リアルタイム放送とVODの垣根を感じさせないシームレスな使い勝手を実現している。実際、同社の調べでは見逃し配信リンクの利用率は非常に高いという。

同社が今後のGガイドの改善目標として挙げていたのが、「民放番組の見逃し配信サービスとの直結」だ。現在、ケーブルテレビのSTBに搭載している見逃し配信へのリンクと同じ要領で、TVer、Paraviのような民放の見逃し配信サービスとシームレスな接続を実現したいという。また、4K放送の番組表では、アップコンバートではなく録画から4Kで行っている作品を強調表示するなど、視聴者にとってより見やすく、かつ4K/8K放送に興味を持ってもらいやすい改良を加えていきたいとのことだ。

■海外で展開中のユニークで細かなレコメンドシステム、国内でもテスト中

同社の海外における取り組みとして紹介されたのが、番組検索プラットフォーム「パーソナライズド・コンテンツ・ディスカバリー」だ。同社製の動画再生デバイスや米国のSTBなどに広く搭載され、現在約14万世帯ほどが利用しているという。

このプラットフォームでは、テレビ放送/VOD/定額動画ストリーミングなど、異なる配信方法/配信元を横断して見たい番組を探すことができる。10月15日からサービスを開始した、YouTubeの人気チャンネルやホームビデオのようなコンテンツを集約した独自の無料動画ストリーミングサービス「TiVo Plus」もサポートする。

レコメンド機能は独自のアルゴリズムを採用しており、視聴履歴やよく観るジャンルのような一般的な項目から、ユーザーがよく番組を視聴する時間帯や曜日、似た動画を視聴する世帯の傾向など、ユニークな項目まで広く参照しておすすめ番組を選出する。

対話型の音声検索機能もユニークで、かつスムーズな使い勝手を追求している。例えば「今夜の番組」と検索した後、続けて「コメディ番組」と入力すると、文脈を読んで「今夜放送されるコメディ番組」を検索する。キーボードで検索ワードを打ち込む場合も独自のアルゴリズムで予測を行い、最初の数文字を入力した段階で目当ての作品を絞り込めるという。また、約500台のコンピューターにインターネット上から機械学習を行わせており、役名/名セリフのような作品ごとの固有名詞、よくある発音間違い/スペルミスを含むキーワードからも高い確率で作品を見つけ出すことができるとしている。

最近では、ディズニーやディスカバリーチャンネルのようなコンテンツホルダーが、豊富なコンテンツ数を武器に独自の動画配信サービスを立ち上げるという出来事が相次いでいる。TiVoはこのような動画配信サービスの細分化で損なわれる使い勝手を補い、いろいろな動画配信サービスをシームレスに横断できる、統合プラットフォームとしての地位を目指していくようだ。

また、「パーソナライズド・コンテンツ・ディスカバリー」では、コンテンツ配信者向けの統計ツールも提供されている。ここでもまた、人気の作品、視聴によく使われている端末、検索の多いキーワードといった一般的な分析項目はもちろん、「目当ての作品を1回で見つけられなかった検索ワード」のような独自の項目が豊富に用意されている。ここで収集したデータを元に、コンテンツ配信者はどんなユーザーにどのコンテンツをレコメンドするかを調整することができる。

中でもユニークなのが、現在開発中の「退会予測」という分析メニューだ。動画配信サービスを退会したユーザーの傾向、それとは逆にサービスを利用し続けている人の傾向を約200項目にわたって分析し、退会者数を抑制することが目的となる。利用者側からしても、月々それなりの金額を支払っている動画配信サービスで自分の好きな作品がなかなかラインナップされない、興味のない作品ばかりレコメンドされる、といった残念な事例が減るのはメリットだろう。

なお、これらのレコメンド機能と分析機能だが、実はバンダイのアニメ配信サービス「バンダイチャンネル」に試験導入が始まっているとのこと。「最近、バンダイチャンネルで好みのアニメがよく見つかるようになったな……」と感じるようになったとしたら、それはTiVoのレコメンド技術のおかげかも知れない。

編集部:成藤 正宣

最終更新:10/18(金) 12:00
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