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住友生命「健康なほど保険料が安い」保険の成否

10/18(金) 5:55配信

東洋経済オンライン

■バイタリティは血圧改善に役立ったのか

 アクティブチャレンジとは、1週間ごとに設定した目標ポイントを達成することで、さまざまな特典が受けられる短期プログラムのこと。歩数や心拍数の上昇などの週間目標を達成すれば、スマホアプリ上のルーレットを回して、スターバックスのドリンクチケットなどが毎週当たる。健康増進活動を長続きさせるため、短期的な目標のご褒美をあげることで、活動への意欲を高めてもらう狙いがある。

 バイタリティは、もともとは南アフリカのディスカバリー社が1996年に開発した健康増進プログラムで、すでに世界21カ国で1000万人以上に利用が広がっている。国ごとに1社と単独契約を結ぶのが同社の方針で、日本では住友生命が唯一の提携企業だ。2018年7月の販売開始以来、1年間で約31万人(2019年9月末)が加入した。

 ただ、今回の平均歩数の増加や血圧値の低下だけをもって、「バイタリティ加入で高血圧が改善された」とは言い切れない。減塩など食生活の見直しや禁煙など、血圧を低下させる要因はさまざまだからだ。

 すでに20年以上にわたってバイタリティが提供されている南アフリカでは、加入者の疾病の罹患率や死亡率などが低下している。しかも、健康増進への取り組みで獲得できるポイントが多い人ほど、長く健康を維持できているという。

 こうしたデータがあるからこそ、住友生命は日本でバイタリティを展開することを決断し、金融庁からも認可を取得することができた。住友生命の橋本雅博社長は「歩数と疾病率の相関関係のデータなどは、日本の保険会社にも健康保険組合にもどこにも存在しない。ディスカバリー社との提携によって大きな優位性を手に入れた」と語る。

 日本で「バイタリティが成功した」と言い切るには、加入者に継続的に健康増進活動に取り組んでもらう必要がある。そのためには、アクティブチャレンジの内容充実など、プログラムの中身をより魅力あるものにしていくことが欠かせない。現在11社(2020年春から13社)にとどまるパートナー企業について、「スーパーマーケットやドラッグストアなど、より日常生活に密着した業態との提携も検討している」と橋本社長は話す。

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最終更新:10/18(金) 5:55
東洋経済オンライン

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