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4年連続無冠ガンバが立ち直るため、宮本監督が残留争いで試されるもの。

10/18(金) 19:31配信

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 4年連続の無冠という厳しい現実を突きつけられてから3日が経過してもなお、選手たちの心の傷は癒えていなかった。

 「相当、ショックでしたね。結構、引きずっています……。こんなに引きずるのはサッカー人生で初めてかも」

 朴訥な口ぶりが特徴の小野瀬康介は、8分程度の囲み取材で「ショック」という言葉を2度口にした。

 10月13日のルヴァンカップ準決勝第2戦で北海道コンサドーレ札幌に0対1で敗戦。ガンバ大阪はアウェイゴールの差で決勝への切符を逃した。

札幌相手に0-1でルヴァン敗退。

 ホームで行われた第1戦は2対1で勝利。引き分けでも勝ち上がりが決まるアドバンテージを活かしきれなかった宮本恒靖監督は「アウェイゴールを初戦で献上したことがこういう結果になった」と振り返った。だが、敗因はアウェイゴールを与えたことではなく、敵地で点を取りきれなかったことにある。

 「アウェイゴールこそ、僕らが狙いに行くべきもの」と敵地での一発に意欲的だった宇佐美貴史が左太もも裏を痛めて前半34分に負傷交代するアクシデントに加えて、アデミウソンが決定機で再三のシュートミス。取りきれず、守りきれずという今季の足取りを象徴するようなゲーム展開で、唯一残されたタイトルへの夢を断ち切られた。

 「我々は、このピッチでもっとレベルの高いことをやります」

 昨年11月のホーム最終戦後のセレモニーで、サポーターに対して声高らかに宣言した指揮官ではあったが、就任2年目に残された現実は、無冠に加えて2年連続での残留争い。そして天皇杯では2回戦で再び、大学生相手に完敗というビッグクラブにあるまじき屈辱の結果のみだ。

評価すべき宮本監督の実績とは。

 残してきた成績だけで判断するならば、宮本監督に与えられる評価は「不合格」。だが、常勝軍団の復権だけでなく、世代交代への道筋をつけるという難しいミッションを託されたレジェンド監督は、5月に行われたセレッソ大阪とのダービーでプロ2年目の福田湧矢や高江麗央、大卒ルーキーの高尾瑠らを先発に抜擢するサプライズ布陣で勝ちきった。

 世代交代に関して一定の実績を残してきたのは、評価すべきポイントだ。

 ただ、宮本監督が見せてきた2年目のチーム作りは、未だその「顔」をはっきりと見せていないのも事実である。

 破竹の9連勝でJ2降格の危機からチームを救った昨季は、ファン・ウィジョの決定力を前面に押し出す手堅いサッカーを確立。4-4-2を基本に「奪って速く」というコンセプトは明確に打ち出されていたが、今季は未だにベストの布陣を見出しきれていないのが現実だ。

 戦力的に恵まれているとは言い難かったシーズン序盤とは異なり、7月には宇佐美とパトリックを獲得。その後も井手口陽介と元スペイン代表のマルケル・スサエタらがチームに加わり、戦力的には上位陣に引けを取らない陣容のガンバ大阪ではあるが、「相手や状況に応じて3バックと4バックを併用して行ければ」と理想を口にする指揮官が逆に袋小路に入り込んだ感が否めない。

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最終更新:10/18(金) 19:31
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