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ラグビー日本代表 南ア撃破戦士が初めて明かす「金星前夜の秘話」

10/19(土) 7:01配信

FRIDAY

ラグビーワールドカップ(W杯)で史上初のベスト8に進出した日本代表は20日、南アフリカ代表と対戦する。4年前のイングランドW杯で南アフリカから金星を奪い、「スポーツ史上最大の番狂わせ」と世界に衝撃を与えた、その試合で後半13分から出場し、試合が決まった瞬間にピッチに立っていた元日本代表LO真壁伸弥(サントリーサンゴリアス)は、快進撃を続ける日本代表にこんな思いを抱いている。

ラグビーW杯 日本代表の「ベストショット」がここに集結!

「自分達の実力に自信をつけて、日本ラグビーに新しい文化を見せてくれています。勝手ではありますが、2015年メンバーの意志を汲んでくれている様にも見えてしまって、涙がでます。ここから始まるな、という思いです」

4年前、南アフリカ戦を迎えるまで日本代表はW杯で1勝21敗2分。アジアで強くても世界では勝てない弱者だった。開催国・イングランドの大手ブックメーカー『ウィリアムヒル』も、試合前日の時点で南ア戦の日本勝利の倍率を「34倍」、南ア勝利の倍率は「1倍」とした。つまり戦前から南ア勝利を「確定的」と報道していた。しかし、日本代表の選手たちだけは前夜、勝つためのシナリオを入念に描いていた。真壁が続ける。

「試合前日のあのミーティングが、メチャクチャ、頭に残っています。選手たちだけで集まってその時に『何をして勝つ』ということがクリアになったんです。リーチとトンプソンが前に出て、ホワイトボードに自分たちの強みを書いていった。僕がその時、『スクラムだ』と言ったんですが、みんなもそう思ってくれていました。『Scrum』をはじめ、他にも単語が並べられていって、そこから『どうしたら勝てるか』という話につながって……。前日のミーティングの時点からみんな勝てる、と思っていたんです」

真壁がこれまでのミーティングの中でも印象的なのはなぜだろうか。

「僕は日本代表に2009年から選ばれましたが、しばらくはスクラムで優位に立てなかったので『押された後、どうするか』という前提でサインがはじまっていた。でも考えてみれば、その時点で負の連鎖がはじまってしまっていたんです。劣勢に立たされることが前提になれば、プレーの選択もどうしても少なくなる。でも、エディさん(・ジョーンズ前日本代表ヘッドコーチ)の4年間で前提そのものが変わったんです」

体格差やフィジカルの強さではかなわないから、劣勢に立たされることを想定してプレーし、何とか勝機を見いだす。その姿勢が必要以上に美化された。しかしエディ・ジョーンズHCは、強くないなら、鍛錬に鍛錬を重ねて強くし、本気で世界に勝ちに行った。そのプロセスで心も鍛えられた選手たちに、もはや弱者の発想はなくなっていた。

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最終更新:11/15(金) 12:05
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