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定年後、資産寿命どう延ばす 仕事・運用・移住がカギ

10/19(土) 7:47配信

NIKKEI STYLE

最近は「人生100年時代」というキャッチフレーズが至る所にあふれるようになりました。こんな中、自分自身定年を迎えて考えることは、やはり「お金は足りるだろうか」ということ。投資教育に関わってきたとはいえ、やっぱり先行きが確定できるわけではないので、心配は尽きないものです。

定年を迎えそれまでと大きく違うのは、働いて得る収入の中から資産形成を続けられなくなった点だと思います。もちろん運用は続けていますが、資金を積み立てる力はもうなくなっています。となると、手持ちの資産をどう活用するかに全てかかってくるわけです。

■生活費の抑制は不可欠だ

改めて退職後の生活費を賄う源泉を確認しておきましょう。計算式は以下の通りです。

退職後の生活費=勤労収入+公的年金収入+資産収入

生活費は働いて得る収入(=勤労収入)と公的年金収入、資産を取り崩して充当する部分(=資産収入)で賄います。資産収入というと運用で儲けたお金と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、これは資産の元本取り崩しの部分も含めて引き出した資金です。

「65歳年金受給」への移行期にある私の場合、公的年金の受給は64歳からです。体調次第ですが、もう少し長く働くつもりでいますから、公的年金の受給開始は繰り下げしたいと思っています。それによって受給額を増やすことが可能ですが、いずれにしても一度確定することになります。

そのため、勤労収入の減少は資産の取り崩しの増加につながります。逆に少しでも多く、少しでも長く働けば、資産収入に依存する量を減らすことができます。

私たち定年組がお金と向き合う際に、まず考えるべきは勤労収入を総額で増やすことです。その次にできることは資産収入の源泉である資産を十分に確保することでしょう。とはいえ、給料から資産を積み立てるという行為はもう難しいため、今ある資産をどう活用し、どう永らえさせるかに視点を移すことになります。

そして3つ目の対策としては、退職後の生活費そのものを引き下げることです。長期的に見れば、高齢社会の進展で賦課方式である公的年金からの収入は、実質的に減少せざるを得ません。さらに、長引く低金利は資産の成長力そのものを弱めています。

このため、資産収入に過度に依存するわけにはいきません。となると、生活費の抑制は不可欠な対策と言えます。老後の生活費の中で大きな支出項目は、医療費、税金・社会保険料、食費といわれます。しかし、この3つのうち自分でコントロールできるのは食費だけです。これを減らして生活費を抑制すると、かなり情けない生活を自分に強いることになります。

私は節約生活が嫌いですから、食費を削ることはちょっと難しいと感じています。それよりも総合的に生活費を抑制するため、いっそのこと物価の安い地方都市に移住できないかと考えています。

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最終更新:10/19(土) 7:47
NIKKEI STYLE

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