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グレタさん演説のウラで、日本メディアが報じない「ヤバすぎる現実」

10/19(土) 8:01配信

現代ビジネス

グレタさんを批判している場合か

 9月23日にニューヨークで開催された「国連気候アクション・サミット2019」。スウェーデンの16歳の少女グレタ・トゥーンベリさんが発した演説や、小泉進次郎・新環境大臣の質疑応答の様子が日本でも報じられ、2015年の気候変動枠組条約COP21パリ会議よりも遥かに多くの人の話題に登るようになった。

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 だが恐ろしいことに、今回のアクション・サミットでは、政府、投資家、企業から、ものすごい数のコミットメントがあったにもかかわらず、日本の報道機関はその内容をほぼどこも報じないという異常事態が発生している。

 サミットで、「あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました」「あなた方は私たちを裏切っています」とスピーチしたグレタさん。その結果、「環境問題だけでなく経済も大切なことを大人がグレタさんに教えてあげなければいけない」と諭す意見や、「東日本大震災で原子力発電が停止した日本では、なかなか難しい議論だ」という言論が日本には溢れかえるようになった。

 このような話を日本国外のビジネスパーソンや投資家にしたら、「いつまで20年前と同じ話をしているのですが。もっとアップデートしてください」と言われるのがオチだろう。

 では、今回の国連気候アクション・サミットでは何があったのか。見ていこう。

巨額マネーが動き出した

 国連気候アクション・サミットは、一つの国際会議なのだが、今や主役は政府だけでなく、企業や投資家も同じように存在感を発揮している。今回も、資本主義のマネーを大きく動かしている機関投資家がまず大きな宣言を行った。

 世界の主要機関投資家515機関は9月19日、サミットに参加する各国政府に対し注文をつける共同宣言を行った。参加した機関投資家の運用額は合計で3,770兆円というとてつもない金額だ。

 全米最大の年金基金カルパース、ロックフェラー・キャピタル・マネジメント、アクサ・インベストメント・マネージャーズ、HSBCグローバル・アセット・マネジメント、UBSアセットマネジメント、BNPパリバ・アセット・マネジメント等、資産規模の大きい機関投資家が名を連ねている。

 日本からも、三菱UFJ信託銀行、三井住友トラスト・アセットマネジメント、野村アセットマネジメント、ニッセイアセットマネジメント、日興アセットマネジメントなどの名前がある。

 機関投資家からの注文の内容は、パリ協定で各国が自主的に宣言したCO2の削減目標が不十分なので、2020年までに削減目標を引き上げること。また政府政策を全てパリ協定と整合性のあるような内容にすること。

 加えて、石炭火力発電を段階的に全廃し、さらに化石燃料の消費量を削減するための政策課税である炭素税を導入するという内容だった。

 科学者によると、パリ協定での各国政府の削減目標が全て達成されても、実はパリ協定で定めた国際的なゴール(気温上昇を2℃ないしは1.5℃以内に抑える)は達成されない。

 2℃や1.5℃に気温上昇を抑えるには、ちょっとやそっと省エネや節電をしただけではどうにもならないのだ。

 そのため、機関投資家は、さらに気候変動を抑えるような規制を強化し、政策を導入するよう政府に圧力をかけている。

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最終更新:11/7(木) 19:46
現代ビジネス

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