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劇的弾で浦和撃破の大分、J1残留へ大きく前進 「ご褒美」の勝利で示した“のびしろ”

10/19(土) 18:01配信

Football ZONE web

浦和に1-0勝利の大分、片野坂監督も手応え「さらに高みを目指してできる可能性を得た」

 大分トリニータは18日のJ1第29節で、アウェーに乗り込んで迎えた浦和レッズ戦に1-0と勝利。J1残留をほぼ確実なものとして、片野坂知宏監督は「自分たちでさらに高みを目指してできる可能性を得た」と先を見据えた。

【動画】大分FW後藤優介、終了間際に劇的決勝弾! J1第29節「浦和×大分」(0-1)ハイライト

 大分はこの試合で浦和からの期限付き移籍でプレーしているFWオナイウ阿道とMF伊藤涼太郎が契約の関係で出場できないなかでメンバーを組んだ。そのなかで前半はかなりの時間でボールを制圧して浦和を自陣に釘付けにした。後半は逆に浦和に押し込まれる展開になったが、大きなピンチは2回のみに押さえて、ほぼラストプレーというタイミングでのカウンターでFW後藤優介が決勝ゴールを奪い取った。

 片野坂監督は試合後に「試合の内容的にも、勝ち点1で終わるか、あるいはやられてしまうような展開で、なんとか粘り強く、選手が最後まで戦ってくれたご褒美を、今回はいただいたんじゃないか。我々は前節の名古屋グランパス戦、その前のジュビロ磐田戦で、アディショナルタイムで失点して勝ち点を失った分、今日はなんとか取り戻すことができた」と、選手の戦いを称えた。

 この勝利で大分は勝ち点を43に伸ばした。消化試合が1試合少なく残り6試合がある16位湘南ベルマーレと15位サガン鳥栖が勝ち点31のため、数字上は残留を確定させていないが、7位まで順位を上げていることから間にいるチーム数を考えた時に、ここから降格圏まで沈むのは相当なレアケースだと言えるだろう。それだけに片野坂監督は「目標は残留ではありますが、今日勝ち点3を取れたことで、自分たちでさらに高みを目指してできる可能性を得た」と、先を見据える言葉を残した。

浦和戦の勝利で再確認 「ラグビーしかりサッカーしかり、スポーツというのは…」

 29試合終了時点での大分は、32得点27失点という、得点も失点も少ないチームだという数字が顕著に出ている。その長所は後半に押し込まれながらも失点ゼロでしのぎ切れるところに表れた。その意味では、伸びしろはここからどれだけ得点力を伸ばせるのかというところだろう。

 完全に押し込んでボールを保持した前半だったが、大分のシュートは2本だった。左シャドーのMF小林成豪が対面するDF岩波拓也を前に引っ張り出すようなポジションを取ると、左サイドのMF田中達也や、1トップの後藤はそのスペースに走り込んだ。また、右シャドーの小塚和季が浦和の2ボランチの背後でトップ下のようにフリーになる場面も少なくなかった。しかし、その良いタイミングでボールが彼らに入ってこなかったのも目に付いた。

 オフ・ザ・ボールの動きを含めた連動性と狙いがハッキリした一方で、そこに強気なボールをつけることができたかというと疑問が残り、それがシュートまで行けない攻撃になった。一方で、リスクを取らずにボールを動かすことが浦和を自陣に釘付けにしたとも言える。しかし、勝ち点の裏付けを得た残り5試合では、そこの部分にチャレンジしていきやすい状況が生まれたはずだ。 大分がJ2から昇格して1年目であり、成長途上のチームなのは間違いない。来季に向けてステップアップを図るためにも大事にしていきたい5試合になる。

 片野坂監督は「今はラグビー(ワールドカップ)もやっていますけど、ラグビーしかりサッカーしかり、スポーツというのはチームでやるなかで、勝利を目指して強い気持ちを持って、最後まで諦めないチームがああいう形でご褒美をいただくのかな」とも話した。そうしたチーム全体のスピリットを持つチームだけに、その証明をしたうえで伸びしろがどこにあるかも示した浦和戦になったと言えそうだ。

轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada

最終更新:11/14(木) 14:58
Football ZONE web

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