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小島健輔リポート 東コレへの提言 クリエイションは創る側と使う側が分かち合うもの

10/19(土) 8:00配信

WWD JAPAN.com

成功しているかに見えるラグジュアリーブランドとて、グローバル統一の流通体制を確立しているのはごくわずかで、各国現地法人のコレクション発注による計画生産では期中の在庫融通もなく(ローカルフィットの壁もある)、在庫回転は最良でも2回転に届かない。2回転以上しているのはOEM(相手先ブランドの生産)調達による雑貨類だけではないか。非効率なビジネスのコストを法外な値付けで顧客に転嫁し、利益をむさぼっているのが現実だ。

欧米型のコレクション受注生産体制を志向してトーキョーのスケジュールを前倒ししようという声もある。だが、それではかえってトーキョーのアイデンティティーは見えなくなる。デザインから生産まで一貫するデジタル化でリードタイムを極小化し、ストリートの熱気をタイムラグなく商品化してこそ、トーキョーはグローバルなポジションを得られるのではないか。

※C2M(Consumer to Manufacturer)…IoT仕掛けのデジタル生産でパーソナル対応と無在庫販売を実現するビジネスモデルで、短納期パーソナルオーダーや店頭3Dプリンタ出力販売などが挙げられる

"トーキョーストリートの「ウエアリング」"

世界のモードトレンドは長年、アングロサクソン系とラテン系の欧米コレクションシーンがリードしてきたが、近年はモンゴロイド系のグレーターチャイナ圏(中華圏)ストリートにお株を奪われた感があるし、ネグロイド系やアラブ系がモードを主導する日が来るかもしれない。

今やトーキョー~ソウル~台北とつながるグレーターチャイナ圏ストリートは欧米のコレクションシーンがとうてい及ばない熱気を帯び、欧米のデザイナーもアイデアソースを求めて毎シーズンのように訪れる。ハラジュクでも最先端はアジアの若者が闊歩するスニーカー通りであり、表参道はブランド礼賛のお金持ち観光客、キャットストリートの千駄ヶ谷側はユーズド志向のローカルな若者、キャットストリートの渋谷側や明治通りは外国人観光客や関東圏の一般客が訪れる。

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最終更新:10/19(土) 8:00
WWD JAPAN.com

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